川崎フロンターレ 0-1 京都サンガF.C.
日時:2024年3月9日(土)16:03KO
会場:神奈川県川崎市等々力球場 “UVスタ”(2万757人/晴 9.6℃ 20%)
主審:スミス・ルイス・ディーン
65′-京都/川﨑颯太(右足)

■川崎フロンターレ(4-1-2-3)
GK99:上福元直人
DF8:橘田健人
DF3:大南拓磨
DF35:丸山祐市
DF13:三浦颯太
MF77:山本悠樹
MF14:脇坂泰斗(79′-DF5:佐々木旭)
MF16:瀬古樹(79′-MF30:瀬川祐輔)
FW41:家長昭博(84′-FW18:バフェティンビ・フレディウス・ゴミス)
FW20:山田新(70′-FW11:小林悠)
FW23:マルシオ・アウグスト・ダ・シウヴァ・バルボーサ “マルシーニョ”(70′-FW17:遠野大弥)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK94:ク・ソンユン
DF2:福田心之助
DF5:アピアタウィア久
DF3:麻田将吾
DF6:三竿雄斗(64′-MF44:佐藤響)
MF19:金子大毅
MF7:川﨑颯太
MF18:松田天馬(90+7′-MF10:福岡慎平)
FW23:豊川雄太(90+2′-FW13:宮吉拓実)
FW14:原大智
FW31:平賀大空(46′-FW9:マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス)(90+7′-FW22:一美和成)

どこからなりとも月にひとつの金星

前半はよく持ち堪えたね、という展開。
このままいけば、0-2ぐらいで負けてしまうかな?と予想していたが、いやはや……。
いい意味で期待を裏切ってくれたね。
今季初勝利は、強敵・川崎相手にアウェイで掴んだ。

きょうの京都は、前節の先発から3選手を変更。
左サイドバック鈴木冬一→三竿、左サイドハーフ武田→松田天馬が今季初出場。
前線は真ん中に原が回って、左のウイングには平賀が今季初先発となった。
2節を経て、左サイドにテコ入れが必要だという判断なのか。

繰り返しになるけれど、前半はほぼ川崎ペースで、京都はシュート1本、ボール保持率38パーセント。
期待の平賀もほぼ守備に追われていたかな。

ところが後半が始まると、突然京都ペースになるのだからサッカーは不思議なもの。
理由としては、川崎のプレス強度が少し落ちたことと〝橘田対策〟がうまくいったことが挙げられるだろうか。
その橘田は、守備時は右サイドバック、ボール保持時はボランチ的なポジションで最終ラインからボールを引き出していた。
いわゆる〝カンセロ・ロール〟。
で、京都はマルコ・トゥーリオを左ウイングに置いた(※途中からは原とポジションチェンジ)。
川崎がボールを持ったときも下がりすぎず高い位置を取らせたことで、橘田が右サイドバックのポジションを空けづらくなった。

また、前節スカスカ気味だった中盤の守備も改善できた。
松田天馬の運動量と切り替えの速さが加わったこと。
加えて、川崎の攻撃がポゼッション・遅攻志向だったためプレッシングが間に合っていた。
大外のレーンまでサイドチェンジをされてファイナルサードに進出される場面もあったが、きょうは最終ラインの集中力も高かった。

ゴールシーンはセットプレイの流れから。
松田天馬のクロスに対してボックス内に4人が待っていたことで、こぼれ球がいい感じで川﨑のもとにこぼれた。
このシーン以外にも、最終ラインやサイドバックがボールを持った状態で3トップ+インサイドMFが最前線にいたり。
いい意味でいえば中盤の選手がボックスまで入っていけている、悪い意味でいえば〝前後分断〟の形になっている。

一昨シーズン、昨シーズンは松田天馬をウイングで使っていたけど、今季は3トップを純粋なフォワードだけで形成しているのは示唆的だ。
松田天馬を最前線で使うのは、前線からのハイプレッシャーでボールを奪ってショートカウンターを狙いたいという部分が大きいだろう。
一方、今季は〝オーガナイズド・カオス(意図した混乱状態)〟をつくって、そこからシュートチャンスを待つサッカーをもう少し推し進めたいということだろうか。

最後に、試合後の曺さんのコメントが興味深かったので、メモっておこう。

(前節までは相手のカウンターを受けていたが、今日はセカンドボールを拾うことや全体の距離間のところで修正できていたのでは?)その(前節までの)現象だけをとらえられると『京都は何を考えているんだ、全然組織的じゃない』と言われても仕方がないが、それには原因がありました。一人ずつでプレッシャーに行ってしまうと、ああいう現象が起こります。最終ラインが裏を取られていることが問題なのではなくて、我々が大事にしてきた距離間の中でプレーすることで、そういう現象が生まれなくなります。今日はそういう場面がほとんどなかったし、自分たちのチームの基本に少し戻したことで、選手も変に高揚してプレーすることなく、落ち着いてプレーできたんじゃないかと思います。今日の試合をベースに積み上げていきたいです。過去2試合で僕自身学んだというか『史上最強』というところで選手を煽りすぎたと反省しました。今週は落ち着いてやらせられたことは良かったです。

https://www.sanga-fc.jp/game/report/2024030908

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください