【J1第9節】大宮アルディージャ 2-1 京都サンガ

大宮アルディージャ 2-1 京都サンガ
◇日時:2010年5月1日19.00キックオフ
◇会場:さいたま市大宮公園サッカー場(1万0944人/晴 18.8℃ 35%)
◇主審:松尾一
11分【大宮】石原直樹
39分【京都】クァク・テフィ(ヘッド←右:ヂエゴ)
49分【大宮】石原直樹

■大宮アルディージャ(4-2-2-2)
GK1:北野貴之
DF32:杉山新
DF14:坪内秀介
DF3:マト・ネレトゥリャク
DF26:村上和弘
MF23:金澤慎
MF5:アン・ヨンハッ
MF17:橋本早十(68分-MF7:内田智也)
MF22:金久保順(86分-DF28:福田俊介)
FW9:石原直樹
FW13:藤田祥史(68分-FW19:市川雅彦)

■京都サンガF.C.(4-2-2-2)
GK21:水谷雄一
DF24:増嶋竜也
DF5:クァク・テフィ
DF4:水本裕貴
DF6:染谷悠太(60分-MF22:渡邉大剛)
MF7:片岡洋介
MF26:角田誠
MF10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
MF15:中山博貴
FW31:宮吉拓実(76分-FW13:柳沢敦)
FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール(60分-MF16:安藤淳)

■スロー、凡ミス、アンバランス

直前にチャン・コーチが辞任、”なんでんかんでん”鈴木コーチが就任した大宮。
当然イレブンには期するものがあったはずで、そういう状況であっさり完敗してしまうのが、京都らしいぜ!

てなわけで、大宮まで見に行ってきたわけですが、すんごいストレスフルな一戦だったな。
前半試合開始から京都がボール支配→スローインからあっという間に大宮先制。
その後は大宮の時間帯→セットプレイの流れからテフィのJ初ゴール!
なんつーか、ゲームの流れとか潮目とかまるでない(笑)。

そして、大宮の高いスタンドからよくわかったのは、攻撃がスローだしミスが多い。
そして攻守にバランスが悪いし、組織的な感じがしない。
いいトコなしかよ!
って突っ込まれるかもですが、まぁそうだったんだから仕方ない。
試合後の選手挨拶で拍手が大きかったのが不思議なぐらいで。

■ダブルボランチを中心に、消極的な守備

攻守に組織的じゃなかった、連動性がなかった、という話をもう少し掘り下げようかな。

印象的だったのは、京都の選手がダッシュしているシーンが少なかったこと。
守備では、たとえば相手がビルドアップしているときに、角田はボールサイドに軽いジョグ(苦笑)。
片岡はわりと低い位置に構えていることが多い。
つまりは、中盤でのプレスが薄い。
なんで、わりと早いタイミングでクロスとかロングパスを入れられると、あっさり決定機につながってた。
前線からの守備も意思統一もないし…。

高いスタンドからいいサッカーを見てると、チーム全体が
「一本の糸でつながってるかのように」
連動して守備をしている。
対して、さいきんの京都はプレスも単発だし、バラバラ感が強かった。

■足下パスの連続

攻撃面では、とにかく攻撃に手数がかかりすぎる。
マイボールになる
→中盤に下がってきたヂエゴが一度ボールに触る
→ほかの選手にパス
→またヂエゴに預ける…
何回、ヂエゴがボール触るねん!みたいな。
で、相手はすっかり守備陣形を整えている。
しょうがなくクロスもマトがクリア、ばっかりだったよ、もう。

それもそのはず、ヂエゴ以外の選手はパスしたらそのままの位置に止まってるんだよね。
パス&ゴーの動きもないし、なんだか中央に選手集まってるし。
ひらすら意味のないパスを交換してるだけ、みたいに映ってしまった。

「今季は攻撃的に行く!」って高らかに宣言したけれど、サイドバックが上がるケースが少し増えたのと、相手バイタルの手前でパス交換をしあってるだけ。
これじゃ、攻撃的に行くではなく、「攻撃に時間をかける」だ。

■宮吉+博貴+ダブルDに期待感

それから、交代して入った選手がことごとく不調だったも痛かった。
交代しないほうがまだよかったのでは? といいたくなる惨状。
安藤はスランプだし、大剛と柳沢は動きにキレがなさすぎる。

逆に、先発に入った宮吉は、前半に右サイドハーフからフォワードにポジションを上げ、意外やポストプレイのうまさを見せた。
ドゥトラは、やや持ちすぎのときもあったけど、あのキープ力はほかのフォワードにはないもの。
システムチェンジを繰り返したきょうの京都で、2トップ+ヂエゴ右サイド、博貴左サイドの布陣だけが、少し可能性を感じたかな。

ということで、攻守に精細なし、交代選手もいまいちで、深い闇に迷い込んでしまった感がある京都サンガ。
そして次節は、絶好調の清水相手…。
いちおうGW帰省の帰りに西京極に寄る予定なんだが、不安が多いなぁ。
ここで負けたら、ちょっと間が開くことだし、加藤コーチ交代っていう話もあってしかるべきだろうしね。
新コーチのもとで、W杯中断期間に鍛え直す…と。
っていいながら、手遅れになった秋ごろまで人事をグタグタ引っ張るのが京都だけど。
(以上、大宮にて生観戦)

【J1第8節】京都サンガ 1-2 モンテディオ山形

京都サンガ 1-2 モンテディオ山形
◇日時:2010年4月24日(土)13.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(曇 14.4℃ 31%/8073人)
◇主審:廣瀬格
42分【京都】角田誠(ヘッド←FK:ヂエゴ)
82分【山形】ハン・ドンウォン
92分【山形】田代有三

■京都サンガF.C.(4-2-3-1)
GK21:水谷雄一
DF24:増嶋竜也(69分-DF6:染谷悠太)
DF5:クァク・テフィ
DF4:水本裕貴
DF19:森下俊
MF7:片岡洋介
MF26:角田誠
MF2:西野泰正(61分-MF9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール)
MF10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
MF15:中山博貴
FW13:柳沢敦(86分-FW31:宮吉拓実)

■モンテディオ山形(4-2-2-2)
GK1:清水健太
DF14:宮本卓也
DF4:西河翔吾
DF3:石井秀典
DF13:石川竜也
MF19:秋葉勝(77分-MF5:下村東美)
MF17:佐藤健太郎
MF11:北村知隆(77分-FW21:ハン・ドンウォン)
MF7:宮沢克行(46分-MF16:キム・ビョンスク)
FW9:古橋達弥
FW10:田代有三

加藤久コーチ(京都)
「負けなくてもいい試合に負けてしまった、2点目を取れなかったツケを払わされてしまったゲームでした。
後半の30分ぐらいまでは悪くなかったが、そこから相手に押されてしまった。
真ん中であれだけ選手をフリーにさせてはいけない。
(——試合運びに安定感はあるが?)
ただ、チームにまだ甘さがあると思います。
集中力、冷静さ、そして点を決めるときは特別なエネルギーを必要としますが、そこが甘い。
それらにかんして、自分の立場としては待つしかないわけですが…。
しかし、やろうとしてることにかんしては代えるつもりはありません。
精神的な準備、そして戦術的なことを含めて、トレーニングでやっていることをくり返すだけです。
やはり、厳しいJ1を勝ち抜くためには闘争心が必要ですがら、それを自分の心から引っ張り出すことが必要。
”いいゲーム”をやるためにサッカーをやってはいけない」

小林伸二コーチ(山形)
「リスタートで点を取られて、厳しいなぁ…とは思っていました。
なんとか点を取るために、バイタルがうまく付けそうだったので、ワンボランチにして攻めました。
ひとつは、トレーニングからハン・ドンウォンがとてもよかったので、使いたかったのもあります。
もうひとつは、やっぱり田代はボールを競れるので、シャドウに2人いるとボールがこぼれてくる。
ひとりがダメでも、ひとりがシュートまでもっていける。
それで、うまく1点が取れました。
同点になってもう一度ダブルボランチに戻しましたが、得点の可能性はあったので、引きすぎなくてもいいなと。
最後、東美がいいクロスをあげてくれました。
前半の戦いが守備的だった?
エスパルス戦で仕掛けて0-3で負けたことがあって…。
昇格して、初めての経験だったので、それからはしっかり守ることを優先してきました。
しかし、70分ぐらいから選手を代えるとは言ってありますし、それがスイッチになってみんなが戦ってくれた。
交代選手を含めて全員の戦う気持ちの勝利だと思います」

■痛恨のスローゲーム

カウンター志向の両チームの一戦。
ですので、試合開始から両チームとも中盤である程度パスは回るものの、リトリートした相手を崩せない。
足下へのゆったりとしたパスが続くだけの、スローテンポなゲームでした。
そんな中で、フリーキックから先制するも、後半2失点を喫して敗戦。
ホーム2連敗となりましたとさ、はぁー。

失点の原因ですが、山形の小林コーチも指摘してましたが、京都の2ボランチの位置取りに問題があったのかなと。
前気味の角田、後ろ気味の片岡のコンビ。
2人いるわりには、わりとバイタルを空けたりすることがあって。
去年シヂクレイがひとりでアンカーをつとめてたときと比べたら、「危険なゾーン」に京都の選手がいないシーンが多いんですよね。
チエゴが「ミスパスをしない」ようになってくれれば、片岡と代えることである程度は緩和されそうな気もしますが。
なんにしろ、ボランチはチームの芯。
1枚にするか2枚にするか、誰を使うか——。
はやくビシッと決まってこないと、チーム戦術も固まってきませんわな。

■スピード、もっともっと速く

でもって話を攻撃に移しますと、これが辛い。
前述のとおり、パスは回れどシュートまで行けない。
逆に、山形のほうが無理なパス回しはせず、シンプルに田代、遠目からもミドルという感じで。
おお、昔のわれわれを見てるみたいだ。
しかし、京都ですが、パス、パス、パス、パス。
パスばっかの印象が残ってます。
逆に、縦へ仕掛けるとかドリブルが極端に少なかったんじゃないかな。

それはもちろん選手起用に起因しています。
中山、西野の両ワイドでは、スピードで縦をついたり、ドリブルで相手をぶち抜いたり…は期待できないわけで。
ほか、京都のスタメンは守備的な選手と上手い選手が占めていたと思います。
きょういちばん、前に仕掛けようという気持ちが見えたのが左サイドバックの森下だったってのが、なんともはや…。
サイドバック、サイドハーフ、トップ。
どこでもいいから、もう少し「速い」選手、「仕掛けられる」選手がいないと、これからも攻撃は厳しいんじゃないかな。
そういう意味では、きょうドゥトラが少し可能性を見せてくれたのが好材料です。
柳沢に迫力が感じられない(というかワントップは不向き!?)昨今、ドゥトラに”カカ2世”的な活躍を期待したいものです。
(以上、テレビ生観戦)

【J1第7節】FC東京 1-1 京都サンガ

FC東京 1-1 京都サンガ
◇日時:2010年4月17日17.04キックオフ
◇会場:調布市東京スタジアム(1万8350人/晴 9.2℃ 69%)
◇主審:扇谷健司
11分【京都】角田誠(左足←西野)
73分【F東】重松健太郎(pen.)

■FC東京(4-2-2-2)
GK20:権田修一
DF5:長友佑都
DF3:森重真人
DF6:今野泰幸
DF17:キム・ヨングン
MF2:徳永悠平
MF22:羽生直剛
MF18:石川直宏
MF8:松下年宏(63分-MF14:中村北斗)
FW13:平山相太(69分-FW9:赤嶺真吾)
FW16:ヒカルド・アウヴェス・ペレイラ “ヒカルヂーニョ”(60分-FW24:重松健太郎)

■京都サンガF.C.(4-2-3-1)
GK21:水谷雄一
DF24:増嶋竜也
DF5:クァク・テフィ
DF4:水本裕貴
DF19:森下俊
MF7:片岡洋介
MF26:角田誠
MF2:西野泰正(66分-MF16:安藤淳)
MF10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
MF15:中山博貴(88分-FW14:ハウバート・ダン)
FW13:柳沢敦(81分-FW31:宮吉拓実)

■テーブルテニスゲーム

味スタのあと、呑み会×2に寄って&酔ってちょっと疲れたなり。
試合観戦でも、首が疲れましたが…。
高〜くクリアする光景ばっかだった気がする。

って印象が残るぐらい、両チームが「攻めあぐねた」一戦だった。
京都はカップ戦・仙台遠征から帰京せず、仙台で調整。
なので、遠征メンバーは替わらず、先発メンバーが入れ替わった。
西野泰正 “トノ”が右サイドハーフで先発したのは、ちょっと驚いたけど。

そして、さらに驚いたこと(笑)に京都が早い時間で先制点。
早いスローイングから柳沢?がヘッドでダイレクトパス。
右サイドをえぐった西野のクロスがファーに流れたところを角田が決めた。

先制点のせいもあってか、京都はチーム全体で守備意識高く戦っていた。
ここ何戦か、失点を重ねていることへの修正からだろう。
試合後のコメントでは、「バルセロナの守備のビデオ」をQさんが選手に見せたとか。
バルサの攻撃ではなく守備から学ぼうとする——斬新だな。

で、「バルサ効果」か、きょうは「相手にボールを奪われた後、人が足りない」っていうシーンは少なかった。
ヂエゴもポジションを落として相手ボランチのプレスにも行ってたし、攻めた後の帰陣も速かったと思う。
全体的に、F東の攻撃がしょっぱかったせいもあるけれど…。
クリアもなるべくセーフティで、無理に繋いでピンチになることもほぼなかった。

一方攻撃では、中盤ではワンタッチのパスがそこそこ決まっていた。
前節よりもミスは少なかった。
とはいえ、バイタルのところでスッと縦パスが入ったり、センターバックが組み立てに参加したり…などはなし。
決定機はほとんどなかったといえる。

ということで、ゴールシーンとペナルティの場面以外は、ほとんどゴールの予感が感じられないゲームだったかな。
蹴り合いでゲームを雑にして、乱戦を勝ち抜く…ってのは、QさんがJ1復帰初年度によく使ってた戦略だけど、あのときの戦い方をちょっと思い出した。
まずまずの勝ち点1だった。
個人的には、ハウバート・ダンを生で見られたのが収穫。
一瞬のダッシュスピードが、早かった。
宮吉、ダンの2トップとか、ハァハァしそうだなぁ。

【Jリーグカップ・予選リーグA組第2節】ベガルタ仙台 1-1 京都サンガ

ベガルタ仙台 1-1 京都サンガ
◇日時:2010年4月14日(水)19.01キックオフ
◇会場:仙台市仙台スタジアム(9307人/曇時々雨 5.4℃ 56%)
◇主審:村上伸次
5分【京都】宮吉拓実
51分【仙台】太田吉彰
17歳の新星・宮吉がプロ2得点目

Jリーグ公式サイト:Photo:17歳の新星・宮吉がプロ2得点目

■ベガルタ仙台(4-2-2-2)
GK22:桜井繁
DF23:田村直也
DF6:エリゼウ・フェレイラ・マルシアーノ
DF2:鎌田次郎
DF27:パク・チュソン
MF18:高橋義希(63分-MF8:永井篤志)
MF31:斉藤大介
MF11:関口訓充
MF15:太田吉彰
FW13:中島裕希(92分-FW35:奥埜博亮)
FW19:レイナウド・ゴンサウヴェス・フェリックス(68分-FW14:平瀬智行)

■京都サンガF.C.(4-1-4-1)
GK1:平井直人
DF24:増嶋竜也
DF5:クァク・テフィ
DF4:水本裕貴
DF17:中村太亮(65分-DF6:染谷悠太)
MF7:片岡洋介
MF16:安藤淳
MF26:角田誠
MF10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ(76分-MF18:加藤弘堅)
MF11:鈴木慎吾(46分-FW14:ハウバート・ダン)
FW31:宮吉拓実

2試合連続の「1-1」でした。
しかし、コモン・センス(現コモン)のアルバム『Resurrection』を聞きながらJ’s GOALを読んでいたら、
J’s GOAL | J’sGOALニュース | 【ヤマザキナビスコカップ 仙台 vs 京都】加藤久監督(京都)記者会見コメント

彼はサッカーでいう『コモンセンス』(一般的には「常識」の意)が非常に高い選手で、誰が入ってもその選手たちと上手くプレーできるし、選手としてはサンガというクラブが下部組織から育てた選手。京都のみなさんも彼の成長を楽しみにしているし、我々も指導者として、彼がどれくらいまで行くか楽しみにしている。

Qさんもコモンセンスって言ってて、シンクロニシティだった。
週末はFC東京戦。

Resurrection
Resurrection

【J1第6節】京都サンガ 0-2 名古屋グランパス

京都サンガ 0-2 名古屋グランパス
◇日時:2010年4月10日(土)13.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(晴 22.3℃ 42%/1万0094人)
◇主審:奥谷彰男
8分【名古屋】マルクス・トゥーリオ・ユウジ・ムルザニ・タナカ “田中マルクス闘莉王”
55分【名古屋】ジョシュア・ブレイク・ケネディ

■京都サンガF.C.(4-2-3-1)
GK21:水谷雄一
DF3:ウィリアム・チエゴ・ヂ・ジェズス(46分-DF24:増嶋竜也)
DF5:クァク・テフィ
DF4:水本裕貴
DF19:森下俊
MF7:片岡洋介
MF26:角田誠
MF22:渡邉大剛(23分-MF18:加藤弘堅)
MF10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
MF15:中山博貴
FW13:柳沢敦(75分-FW31:宮吉拓実)

■名古屋グランパス(4-1-2-3)
GK1:楢崎正剛
DF32:田中隼磨
DF4:マルクス・トゥーリオ・ユウジ・ムルザニ・タナカ “田中マルクス闘莉王”
DF5:増川隆洋
DF38:アレッサンドロ・ドス・サントス “三都主アレサンドロ”
MF14:吉村圭司(70分-MF7:中村直志)
MF9:イゴール・ブルザノヴィッチ(74分-MF20:ルイス・ダニルソン・コルドバ・ロドリゲス)
MF8:マギヌン・ラファエウ・ファリアス・タヴァレス “マグナム”
FW10:小川佳純
FW16:ジョシュア・ブレイク・ケネディ
FW25:金崎夢生(88分-FW19:杉本恵太)

加藤久コーチ(京都)
「名古屋に勝負のツボ、急所を抑えられたゲームだったと思います。
後半立ち上がり、ポストに当たったシュートが入っていたりしていたら、もう少し展開も違っていたんじゃないかと。
選手個々のパフォーマンスに関しては、ハードワークしてたし、パス回しもできていた。
欲をいえば、最後のクロスのところでもう少し精度が欲しかったですが…。
そこが改善されれば、また違った結果になってくるのかと思います。
キャンプから自分たちがゲームを支配できるようなトレーニングをしてきましたが、ただ支配すること自体が目的ではないですから。
勝ち紐を逃さない、守備でスキを見せないことが大事。
しかし、きょうはふっとスキを見せてしまったことが敗戦に繋がってしまいました」

ドラガン・ストイコヴィッチ “ピクシー” コーチ
「天候もよく、京都の桜もすばらしかったね。
こんな日に勝てるなんてすばらしい結果だ。
勝因は、いい時間帯にトゥーリオのゴールが決まったこと。
それに、後半相手に押されたときに組織的に対応できたことも大きかった。
われわれは前線から中盤まで個人技をもった選手が揃っているし、攻撃的にも守備的にもバランスよく戦えるチームなんだ」

ローテンションな敗戦
名古屋戦は9試合勝利なし、と。

気温25度ということもあってか、両チームともスローで運動量少なめ、テンションが低いゲームでした。
そんな中で、名古屋はコーナーキックとカウンターから効率よく2得点。

一方の京都はシュートは多かったものの、決定的なものは、
●25分 ペナに侵入した中山のクロスからファーでフリーだった森下のシュート
●41分 柳沢が中盤ドリブルからシュート
●47分 混戦からヂエゴのシュート(ポストに弾かれる)
の3つぐらいかな。
全体的には、得点の “匂い” が薄かったことは否めません。

その背景には、名古屋の3トップ+2攻撃的MFにたいして、陣形を変えて守備的に戦ったことがあります。
ウィリアム・チエゴを右サイドバックにして、片岡と角田で2ボランチ。
おそらく
「サイドとバイタルを空けない」
という意図なんだろうけど、確かに守備の面では名古屋に攻めの形を作らせなかった一方で、攻撃は停滞してました。

ミスも多いながら「散らし」の役目を帯びていたチエゴがサイドバックに移ったおかげで、開幕戦のような
「ヂエゴがディフェンスラインまで下がってくる
 →前で選手がいなくなる」
という悪循環が発生。

悪循環と言えば、ピッチ全体にディフェンシブな選手が多いおかげで、単純なパス回しの局面で
「トラップが大きい
 →相手にプレスに来られて、あわてて浮き球のパス
 →トラップが大きい or 受け手が感じてなくてミスパスに」
っていうシーンばっかり、目につきました。
というか、前半にかんしては、狂ったようにミスパスをくり返していた印象。
対する名古屋が、サイドに突破できる選手を置いて、ワントップに身体を張れる選手を置いて、シンプルなアタックを見せていたのとは好対照でした。

そう、今季の京都はその「シンプルさ」を失ってる気がするんですよね。
柳沢は、ワントップではなかなか前線でボールを収められない。
ヂエゴはワンタッチの飛び出しを狙うも、それに合わせられるセンスをもった選手がピッチ上に少ない。
スピードやドリブルで仕掛けられる選手がピッチ上にいない。
多数の守備的な選手たちでパスサッカーをしようとしてる、とでも言いましょうか…。
パスサッカーをしたいならもっとパスセンスのある選手を起用すべきだし。
カウンターに徹するなら、ワントップは屈強で「時間を作れる選手」にすべきだろうし。
ま、もちろん、スピード自慢の選手、キープができるポストプレイヤーの人材が薄いっていうのもあるんすけどね。
(以上テレビ生観戦)