【J1第4節】京都サンガ 0-1 柏レイソル

京都サンガ 0-1 柏レイソル
◇日時:2008年4月2日(水)19.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(曇/13.8℃/8192人)
◇主審:岡田正義 “ジャスティス”
前半23分【柏】李忠成

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:平井直人
DF20:平島崇
DF24:増嶋竜也
DF5:手島和希
DF22:渡邉大剛
MF3:シヂクレイ・デ・ソウザ
MF26:角田誠
(後半17分-FW9:田原豊)
MF14:佐藤勇人
FW13:柳沢敦
FW25:西野泰正
(前半37分-MF2:カルロス・エドゥアルド・ソアレス “アタリバ”)
FW7:徳重隆明
(後半31分-FW11:林丈統)

■柏レイソル(4-2-2-2)
GK21:南雄太
DF23:藏川洋平
DF5:古賀正紘
DF13:小林祐三
DF4:石川直樹
MF2:鎌田次郎
MF7:大谷秀和
MF14:太田圭輔
(後半44分-MF15:菅沼実)
MF8:茂原岳人
FW22:鈴木達也
FW20:李忠成
(後半44分-FW27:大津祐樹)

今季初黒星。
加藤Qさんトップコーチ就任以来、西京極初黒星。
でした!

それ以上、あんまり語るべきことがない、コンテンツの少ないゲームでしたが、取り急ぎ、気になったところをまとめたいと思います。

▼前節に続いて、縦に急ぎすぎるサンガ
前節FC東京戦同様、サンガは高ーくボールを蹴り出す場面が多かった。
もちろん、柏が前線からキツイプレッシャーをかけているのは事実だが、それにしても蹴りすぎという気がする。
そういえば、去年J2でも、Qさん就任直後はこんなキックアンドラッシュの戦術だったなー。

それにきょうは、前線と中盤が少し距離が空いていたとも思った。
前戦では西野がポストになききれず、中盤ではシヂクレイが前線へのくさびのパスを入れようとするも入れ所がなく…といった案配。
その理由として、シヂクレイ、勇人、角田の3センターが、いわゆる「つぶし屋」ばかりだということが挙げられるだろう。
ゲームをクリエイトしたり、落ち着かせたりする、柏でいうところの茂原のような存在が、サンガにはいなかった。

▼求められる、ワンステージ上の攻撃
とはいえ、悲観しすぎることもないかな、なんて。
李忠成に決められたものの、そのほかは2、3回ぐらいしか決定機をつくられなかったんじゃないだろうか。
後半、田原が入って、ある程度前線に「収まりどころ」ができてからは、ほぼゲームを支配できていたし。

ただ、そこからチャンスを創出するまでには至らなかったのも事実。
アーリークロスやまっすぅのロングスローに頼るあまり、「崩し」のプレイが少なかったのは、見ていて物足りない部分ではある。

そろそろJ1での戦いには慣れてきた段階。
で、次のステージとして、攻撃の精度を高めることが求められているんじゃないかな。
と、そんなことを思いながら、帰宅後録画したVTRを見てました。

【J1第3節】FC東京 3-3 京都サンガ

FC東京 3-3 京都サンガ
◇日時:2008年3月30日(日)14.04キックオフ
◇会場:東京都調布市東京スタジアム “味スタ”(曇/11.2℃/1万9233人)
◇主審:小川直仁
前半02分【F東】吉本一謙(右足←CKのこぼれ)
前半18分【京都】角田誠(ヘッド←CK:徳重)
前半44分【F東】赤嶺真吾(ヘッド←CK:大竹)
後半12分【京都】渡邉大剛(右足27mスーパーミドル)
後半35分【京都】田原豊(右足ダイレクト←アタリバ)
後半42分【京都】今野泰幸(ヘッド←平井クリアミス←徳永)

■FC東京(4-2-2-2)
GK1:塩田仁史
DF25:徳永悠平
DF29:吉本一謙
DF2:茂庭照幸
DF5:長友佑都
MF6:今野泰幸
MF17:金沢浄
(後半29分-MF7:浅利悟)
MF22:羽生直剛
MF30:大竹洋平
(後半39分-MF20:川口 “再契約” 信男)
FW24:赤嶺真吾
(後半37分-FW13:平山相太)
FW9:エヴァラウド・デ・ジェズス・ペレイラ “カボレ”

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:平井直人
DF20:平島崇
DF24:増嶋竜也
DF5:手島和希
DF22:渡邉大剛
MF3:シヂクレイ・デ・ソウザ
MF26:角田誠
(後半11分-MF2:カルロス・エドゥアルド・ソアレス “アタリバ”)
MF14:佐藤勇人
FW7:徳重隆明
FW13:柳沢敦
(後半26分-FW11:林丈統)
FW10:パウロ・アントニオ・デ・オリヴェイラ “パウリーニョ”
(後半0分-FW9:田原豊)

まず最初に言いたいことは、
「カポレKAPOREじゃやなくて、カボレKABOREだったんだな。
 ずっと勘違いしてたわ〜」


すっきりしたところで、もうすぐ4月だというのに寒かった味スタでの白熱した点の取り合いを振り返ってみます。

▼両チームとも”つなぎ”なき展開に
きょうの試合は、最初からロングボールが高く上がる光景が散見された。

FC東京(以下F東)が、スピードのある2トップにたいして裏へのボールを多用。
たいする京都は、そうしたボールを高くクリアすることが多かった。
で、過去の試合ではそのセカンドボールが拾えていたんだけど、きょうは違った。
F東の中盤が、今野・金沢とディフェンシブな2センターだったこと、2トップも守備に精力的だったことから、中盤は激しいボールの競り合いとなる。
ホイッスルから時間が経つにつれ、ゲームは”蹴り合い”の様相を呈してくる。

そんななかで、京都はGK平井がバックパスをイージーなクリアミス。
これをカボレに強引にシュートまで持って行かれ、そのCKから失点。
今季公式戦3戦とも、けっこう当たっていた平井さんですが、きょうは「not his day」。
いや、あるいは「確変終了」とでもいいましょうか…。

結論を先に言っちゃいますと、最後に同点に追いつかれたプレイも、
「もうちょっとなんとかならんかったかな〜」
という感じでしたしね。
う〜ん。
その後、お互いCKからヘッドで1点ずつを取り合い、前半は終了。

▼またもハマるシステム変更
さて、後半。
京都は、ケガから復帰戦だったパウリーニョに代えて、田原投入。
さらに、56分にアタリバ投入でシヂを下げて、3バックに。
Jリーグカップ浦和戦と同様な布陣で、点を取りに行く。
そして、このシステム変更がまた功を奏したのだった。

大剛の2戦連発となる約30mのミドル。
そして、相手パスミスからアタリバのロングパスに、相手DFと競り合いながら田原!
スーパーなゴールが2連発で、一気に形勢逆転。

そのほかにも、走り込んだ徳重のヘッドとか、田原のフリーのヘッドと、2度決定機をつくれていた。
一方、F東の攻撃は、カボレの懐の深いキープに四苦八苦していたものの、クリティカルな場面は作られなかったように思うが…。
それだけに、最後の失点は惜しかった。

▼2戦連続の3失点にどう対処するか?
というわけで、Jリーグカップ浦和戦につづいて3得点3失点。
攻撃は褒めるべきかと思いますが、問題は守備ですわな。

どーも、この2戦、中盤でのプレスがうまくかかってないように思われます。
シヂの左右、角田と佐藤の後ろ側でボールを持たれると、厳しい。
これにかんしては攻撃との裏返しで、きょうは博貴がいなかったからタメがつくれず、結果、中盤でボールをロスするシーンが多かったから、ともいえるのですが。

次戦はミッドウィークの水曜日に柏戦。
準備期間がないなかで、どう対処をしていくのか?
メンバー交代はあるのか?
とはいえ、なんだかんだ(藤井隆)で3月を無敗で乗り切ってるだけに、同じメンバーでやり方を変えるのか?
Qさんの性格を勘案しつつ、3日間いろいろ予想して過ごしたいと思います。
今シーズンの京都はいろいろ楽しめる、おもしろいですね(笑)。

フッキがゼリッチした日

川崎FWフッキ選手がみずから申し出て退団した模様。
このニュースを聞いて、ゼリッチ大先生のことを思い出した人も多いはずだ。

FWフッキが川崎F退団、移籍先は未定 – サッカーニュース : nikkansports.com

川崎Fは26日、FWフッキ(21)が退団すると発表した。起用法などに不満を持っていたフッキが移籍を希望し、クラブ側は慰留したが交渉は決裂した。移籍先は未定。

ネディエリコ・ゼリッチ – Wikipedia

【京都サンガ】中山がU-23日本代表に追加招集

トレゼゲが追加招集されたかと思ったら、博貴もされた。
チームといっしょに練習する期間は3日間。
ゲーム出場もあるかないかという感じでしょうけど。
願わくば、守備力もついて、泥臭くたくましくなった姿を見せて欲しいものです。

中山博貴選手 U-23日本代表メンバー追加招集のお知らせ:ニュースリリース|京都サンガF.C.オフィシャルサイト

この度、京都サンガF.C.では、3月27日(木)に東京・国立競技場で行われる国際親善試合「U-23日本代表vs.アンゴラ代表」のU-23日本代表メンバーに中山博貴選手が追加招集されることが決定いたしましたのでお知らせいたします。
なお、中山選手は3月25日に都内で行われるトレーニングよりU-23日本代表チームに合流いたします。

【Jリーグカップ・予選リーグAグループ第2節】京都サンガ 3-3 浦和レッドダイヤモンズ

※予選リーグAグループ第2節
京都サンガ 3-3 浦和レッドダイヤモンズ
◇日時:2008年3月23日(日)17.00キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(曇ときどき雨/18.5℃/1万3332人)
◇主審:村上 “クラッテンバーク” 伸次
前半19分【浦和】エヂミウソン・ドス・サントス・シウヴァ(右足ダイレクト←梅崎のクロス)
前半35分【浦和】エヂミウソン・ドス・サントス・シウヴァ(右足←エリア内:梅崎)
前半36分【京都】徳重隆明(右足ダイレクトボレー←山田クリアミス←ロングスロー:増嶋)
前半39分【浦和】エヂミウソン・ドス・サントス・シウヴァ(ヘッド←シヂクレイのスライディングの跳ね返り←相馬)
後半1分【京都】柳沢敦(右足ダイレクトボレー←徳重ヘッド←平島)
後半9分【京都】渡邉大剛(右足←佐藤)

■京都サンガF.C.(4-1-2-1-2)
GK1:平井直人
DF20:平島崇
DF24:増嶋竜也
DF5:手島和希
DF22:渡邉大剛
MF3:シヂクレイ・デ・ソウザ
MF17:石井俊也 “復讐”
(後半0分-MF2:カルロス・エドゥアルド・ソアレス “アタリバ”)
MF14:佐藤勇人
FW15:中山博貴
(後半0分-FW9:田原豊)
FW7:徳重隆明
(後半36分-FW11:林丈統)
FW13:柳沢敦

■浦和レッドダイヤモンズ(3-4-1-2)
GK23:都築龍太
DF2:坪井慶介
DF20:堀之内聖
DF12:堤俊輔
MF14:平川忠亮
(後半24分-MF27:西澤代志也)
MF6:山田暢久
MF3:細貝萌
MF16:相馬崇人
FW21:梅崎 “グルノーブル” 司
FW9:永井雄一郎
(後半10分-FW11:田中達也)
FW17:エヂミウソン・ドス・サントス・シウヴァ
(後半32分-FW26:高崎寛之)

加藤久コーチ(京都)
「前半、サイドのディフェンスで課題が見えました。
浦和の選手の個人の力はさすがだな、と。
しかし、後半修正して、追いつくことができた。
最後勝ちきれなかったですが、選手たちのファイトはすばらしかったと思う。
選手交代?
中山と石井はそれなりに仕事をしてくれましたが、ハードワークという点では物足りなかった」

ゲルト・ジョセフ・アルツール・エンゲルス・コーチ(浦和)
「公式戦、ポイント、取った、点、取った、よかった。
後半、3-2、になって、ボール、キープ、してほしかった。
誰か、リーダーシップ、とって、ほしかった。
でも、私、楽観的。
ワンステップ、アップ、できた、思います」

まじりの西京極。
試合終了の笛とともに、京都のファンからは拍手が起こった。
代表選手が抜けたとはいえ、強豪・浦和との対戦。
2点差を追いついて勝ち点1を取れたということで、ほぼ満足の内容だったからだろう。
ただ、少し悔しい思いも残ったというのが正直なところ。
前半をうまくしのげば、そして後半の決定機を生かせれば、勝ち点3はじゅうぶんありえた。

前半、後半。
あまりに違ったサンガのプレイを少し振り返ってみたい。

■サイドをえぐられまくった前半
前半は、「守りきれなかった」し、「攻めきれなかった」という印象だった。
とくに、右に流れる永井を捕まえきれず、サイド攻防で京都は守勢に回る。

まず、右サイドから続けて2失点。
梅崎には2人(シヂ、大剛)がついていながら、早いタイミングでクロスをあげられた。
永井には同じく2人(手島、大剛)がついていながら、すり抜けられた。
2人いたことで安心してまったのだろうか。
ただ、Qさんもおっしゃってますが、梅崎&永井が素直にうまかったとも言える2失点だった。
個の力でぶち抜かれた、という感じ。

逆に、3失点目はいただけなかった。
平島が相馬に押されて、これでプレイを止めてしまったら、村上主審の笛鳴らず。
相馬の突進から、エヂミウソンにハットトリックとなるゴールを決められてしまう。
倒れるならば、もう少しオーバーにか、それともボールもろとも…。
得点の匂いがしない中で、まっすぅのロングスローから1点返してただけに、残念なプレイだった。

■システム変更と運動量で浦和を圧倒した後半
さて、後半。
Qさんお得意の、田原、アタリバ2枚投入。
そして、シヂクレイをディフェンスラインに下げる。

システムは
 平井;増嶋、シヂ、手島;平島、アタリバ、勇人、大剛;徳重、柳沢、田原
の3-4-3に。
浦和の速さのある2トップにたいして、シヂクレイを1枚余らせる。
浦和の3バックにたいして、3トップをぶつける。
前半は今シーズンの京都のスタイルで戦ったが、後半は対戦相手に合わせた布陣に変更した、というカタチだ。
これがズバリはまるんだから、も〜うQさんったら!って言いたくなっちゃいますわな。

なにより言いたいのは、3トップがすばらしかったこと。
3人が3人とも、相手DFにつかれてもきっちりボールキープ。
さらに、トップ中央に入った柳沢は、味方の縦パスにダイレクトで適切な場所に返す。
また、徳重のエスプリの効いたパスもよかった。
おかげで、「ため」と「リズム」が生まれて、京都の攻めが息を吹き返したのだった。

で、ご存じのとおり、後半開始早々と9分に相次いで2得点。
このあとも、まっすぅのロングスローからシヂのヘッドがポスト!
大剛が抜け出すも、シュートは都築の体に当ててしまう!

ビッグチャンスが2度もあって、ボール回しや選手たちの出足でも京都が勝っていた。
というわけで、話は最初に戻ってしまうけど、
「勝てたのになぁ」
と…。

■4-4-2、3-5-2の併用がベストか?
ということで、改めてきょう生観戦して思ったこと。
●徳重、柳沢、田原の3トップが、現時点でいちばん魅力的!?
 柳沢の動きだしに、徳重のパス出し&フリーランニング、田原のポスト。
 役割もうまく分担できるしね。
 しかし、パウリーニョもいるし…。

●3バック、4バックともに、J1相手でもうまくこなせることが証明できた。
 相手に合わせてもいいし、今後けが人などが出た場合でも、システム変更は問題なくこなせそう。

●あとは、前半から主導権を握れるようになれば…。

しかし、なんだかんだで、今季まだ無敗。
いやー、できすぎかもしれない。
でも、2008年の京都はイケそう!というムードは、現地でもひしひしと感じることができました。