【Jリーグカップ1stラウンド第3回戦】京都サンガF.C.1-4セレッソ大阪

京都サンガF.C.1-4セレッソ大阪
日時:2025年5月21日(水)19:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(6,233人/雨22.5℃88%)
主審:フロリアン・バドストゥーブナー
10′-京都/ムリロ・ヂ・ソウザ・コスタ(右足)
48′-C大/舩木翔
61′-C大/チアゴ・エドゥアルド・ヂ・アンドラーヂ
73′-C大/チアゴ・エドゥアルド・ヂ・アンドラーヂ
81′-C大/ハファエル・ホジェリオ・ダ・シウヴァ “ラファエル・ハットン”

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:圍謙太朗
DF22:須貝英大
DF4:パトリック・ウィリアム・サ・ヂ・オリヴェイラ
DF15:永田倖大
DF44:佐藤響
MF10:福岡慎平(54′-MF7:川﨑颯太)
MF8:米本拓司(46′-MF6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス)
MF16:武田将平(71′-FW11:マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス ※94′-一発退場)
FW48:中野瑠馬(54′-MF29:奥川雅也)
FW77:ムリロ・ヂ・ソウザ・コスタ(71′-FW93:長沢駿)
FW31:平賀大空

■セレッソ大阪(4-2-1-3)
GK21:キム・ジンヒョン
DF2:中村拓海
DF33:西尾隆矢(69′-DF44:畠中槙之輔)
DF14:舩木翔
DF6:登里享平
MF5:喜田陽(69′-MF8:香川真司)
MF13:中島元彦(46′-MF7:上門知樹)
MF48:柴山昌也(69′-FW55:ヴィトール・フレザリン・ブエノ)
FW17:阪田澪哉
FW29:古山兼悟
FW11:チアゴ・エドゥアルド・ヂ・アンドラーヂ(79′-FW9:ハファエル・ホジェリオ・ダ・シウヴァ “ラファエル・ハットン”)

※京都サンガのJリーグカップ1stラウンド敗退が決定

【J1第17節】 横浜F・マリノス 0-3 京都サンガF.C.

横浜F・マリノス 0-3 京都サンガF.C.
日時:2025年5月17日(土)14:03KO
会場:神奈川県横浜市横浜国際総合競技場(2万786人/23.1℃ 90%)
主審:マルティン・ペーターセン
31′-京都/松田天馬(右足←長沢)
67′-京都/奥川雅也(右足)
81′-京都/福田心之助(左足←ジョアン・ペドロ)

■横浜F・マリノス(4-2-1-3)
GK21:飯倉大樹
DF16:加藤蓮
DF15:サンディ・ウォルシュ
DF33:諏訪間幸成(10′-DF44:トーマス・デン)
DF2:永戸勝也
MF8:喜田拓也(75′-MF6:渡辺皓太)
MF28:山根陸
MF20:天野純(59′-FW7:ジョゼ・エウベル・ピメンテウ・ダ・シウヴァ)
FW11:ヤン・マテウス・サントス・ソウザ(75′-FW23:宮市亮)
FW10:アンデルソン・ジョゼ・ロペス・ヂ・ソウザ
FW9:遠野大弥(75′-FW14:植中朝日)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志
DF2:福田心之助
DF24:宮本優太
DF50:鈴木義宜
DF44:佐藤響
MF10:福岡慎平(57′-MF6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス)
MF7:川﨑颯太
MF39:平戸太貴(66′-MF16:武田将平)
FW29:奥川雅也(84′-DF4:パトリック・ウィリアム・サ・ヂ・オリヴェイラ)
FW93:長沢駿(66′-FW77:ムリロ・ヂ・ソウザ・コスタ)
FW18:松田天馬(84′-DF22:須貝英大)

絶対王者の落日

ストリートファイターJ1。
1vs1の格闘バトルで、ベテラン・マリノスケが若きパーサくんにノックアウトされる。
地面に崩れ落ちたマリノスケ、駆け寄るパーサくん。
パーサくん「マリノスケの兄貴……!」
マリノスケ「ああ、負けちまったな……」
パーサくん「今回は俺のカウンターパンチがうまく3発、決まっただけだよ!」
マリノスケ「いや、分かってたんだ」
パーサくん「えっ!?」
マリノスケ「お前は4年間で成長して、とっくに俺より強くなっていたんだよ……」

という(わかりにくい)ストーリーを想起してしまった、この一戦。

原、エリアス、マルコといった攻撃陣の主力が不在だった京都が、横浜FMに快勝した。
ただ、京都の攻撃がめちゃくちゃよかったとは決していえない。
簡単なボールロストも多かったし、パスもズレたりタイミングが遅かったり。
それでも3ゴールを奪って、守ってはクリーンシート。

思い返せば、昇格した2022年。
J1の舞台での、ひさしぶりの横浜FM戦は、まさに大人と子供。
〝チンチン〟にやられた。
あのときも雨で(ナイターだったけど)、観客席から見ていて
「こりゃ、レベルが違いすぎてやばいな」
と思ったものだった。

(※このことを書くのは何度目だろう……、それだけ強く心に刻まれているということ)

京都はFWがプレッシャーをかけようとしても、相手DFは正確無比なロングボールを前線に送る。
中盤でも、ワンタッチのパスでプレスを〝無効化〟される。
そして、簡単に〝ポケット〟に侵入され、マイナスのクロスに横浜FMの選手たちが突っ込んでくる。

あの怖い横浜FMの姿はどこにもなかった。
もちろん、京都が前節から中5日だったのに対して、中2日で体力的な問題もあっただろう。
しかし、それ以上に技量やモチベーションの部分で、全盛期の横浜FMと比べて〝落ちて〟きているのは間違いない。
調子が悪いタイミングで対戦できたのは、運がよかった。

ただ、もし横浜FMに先制を許していたならば……。
正直攻撃陣は〝火力不足〟のため、結果がどうなっていたか、わからない。
そういう意味で、松田天馬の豪快ミドルは大きかった。
ハニカミ笑顔の、男性アイドルのような喋りのヒーローインタビュー、久しぶりだったね。

ネクストマッチはミッドウィークのカップ戦、相手はセレッソ大阪。
次のリーグ戦は日曜日で中3日空くとはいえ、ある程度ターンオーバーはしてくるだろう。
どんな選手起用になるか、楽しみだ。

【J1第16節】京都サンガF.C. 1-1 名古屋グランパス

京都サンガF.C. 1-1 名古屋グランパス
日時:2025年5月11日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万6,994人/曇 21.5℃ 51%)
主審:木村博之
70′-京都/長沢駿(ヘッド)
84′-名古屋/稲垣祥

■京都サンガF.C.(3-4-3)
GK26:太田岳志
DF24:宮本優太
DF50:鈴木義宜
DF4:パトリック・ウィリアム・サ・ヂ・オリヴェイラ
MF2:福田心之助
MF7:川﨑颯太
MF16:武田将平(89′-MF8:米本拓司)
MF22:須貝英大(66′-MF44:佐藤響)
FW6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス(46′-FW93:長沢駿)
FW77:ムリロ・ヂ・ソウザ・コスタ(46′-MF29:奥川雅也)
FW18:松田天馬(62′-FW31:平賀大空)

■名古屋グランパス(3-4-1-2)
GK35:ピサノアレックス幸冬堀尾
DF70:原輝綺
DF20:三國ケネディエブス
DF6:河面旺成
MF17:内田宅哉(59′-DF55:徳元悠平)
MF8:椎橋慧也(78′-MF14:森島司)
MF15:稲垣祥
MF27:中山克広(83′-MF33:菊地泰智)
MF7:和泉竜司(59′-MF9:浅野雄也)
FW10:マテウス・ドス・サントス・カストロ(78′-FW18:永井謙佑)
FW11:山岸祐也

母よ嘆くなかれ

エリアス・マルコ・原不在、安齋は……(遠い目)。
前線の選手が圧倒的手薄。
やむをえず守備的な選手を多く起用しつつ、ウイングバックをより攻撃に専念させるための3バック採用だったのかな、と。
もちろん、名古屋と〝ミラーゲーム〟にして戦い方をわかりやすくさせる意図もあっただろうけれど。

前半は両チームとも放り込みしか活路が見えず、内容が「虚無」と言える試合。
特に京都は、ジョアン・ペドロを〝原役〟、ムリロを〝エリアス役〟として長いボールを送るも、制空権を奪うまでには至らなかった。
名古屋が、山岸を宮本にぶつけることで、しばしばハイボールを収めていたのとは対照的。
時間が経つにつれ、ムリロは右サイドに流れ、ジョアン・ペドロは低い位置に降りて、松田天馬がセンターフォーワード然として振る舞う時間帯もあった。
全体として統制が取れてないと感じることも多く、「これは後半勝負だな(苦笑)」と思ってしまう出来。

そして後半、苦労人・長沢がディフレクトしたボールを巧みにヘッド!
先制に成功する。
願わくば、彼のヒーローインタビューを聞きたかったなぁ。
84分、名古屋・永井の裏抜けにうまく対応できずゴール前に折り返され、同点ゴールを許してしまった。

怪我人続出のなかで勝ち点1を取れたと評価するか、あるいは、勝ち点2を失ったと悲観するか。
ただ、ホームだからこそ、勝ち切りたいところではあった。
「母の日」ということで家族連れも多かったしね。

さて、連戦からの連戦が終わって、ひさしぶりに次の試合まで1週間空く。
負傷者も少しは戻ってこれるかな?

【J1第15節】FC町田ゼルビア 1-2 京都サンガF.C.

FC町田ゼルビア 1-2 京都サンガF.C.
日時:2025年5月7日(水)19:00KO
会場:東京都町田市立陸上競技場 “Gスタ(”7,183人/曇 17.5℃ 44%)
主審:高崎航地
39′-町田/望月ヘンリー海輝
73′-京都/平賀大空(ヘッド←奥川)
90+5′-京都/福田心之助(左足)

■FC町田ゼルビア(3-4-2-1)
GK1:谷晃生
DF5:イブラヒム・ドレシェヴィッチ
DF50:岡村大八
DF3:昌子源
MF26:林幸多郎
MF23:白崎凌兵(66′-MF18:下田北斗)
MF16:前寛之
MF19:中山雄太(35′-DF6:望月ヘンリー海輝)
FW20:西村拓真(73′-FW9:藤尾翔太)
FW10:ナ・サンホ(73′-FW15:ミッチェル・デューク)
FW90:オ・セフン(73′-MF8:仙頭啓矢)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志
DF2:福田心之助
DF24:宮本優太
DF4:パトリック・ウィリアム・サ・ヂ・オリヴェイラ
DF22:須貝英大
MF6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス(55′-MF16:武田将平)
MF8:米本拓司(46′-MF7:川﨑颯太)
MF39:平戸太貴(81′-DF50:鈴木義宜)
FW77:ムリロ・ヂ・ソウザ・コスタ(64′-FW31:平賀大空)
FW14:原大智(24′-MF29:奥川雅也)
FW44:佐藤響(46′-FW31:長沢駿)

※35′-町田の中山→望月は脳振盪交代。相手チーム交代枠も+1となるため、55′-京都のジョアン・ペドロ→武田将平は追加交代枠扱い

走〝合〟力=総合力

エリアスが欠場、原も前半早々に負傷で退く。
今季チームを引っ張ってきたふたりがいない……。
そんな苦境にも、出場選手11人+6人(※相手脳震盪により通常よりプラス1人)が力を振り絞って、最後まで走って白星を掴んだ。
「走りきって勝ちきれ」——加藤久さんの言葉を思い出したね(涙そうそう)。

試合を振り返ると、まず失点はロングスローから。
岡村にうまく後ろに逸らされ、望月の抜け出しにマークがついていけなかった。
他にも、ロングスローで相手に先に触られるシーンが幾度か。
京都の守り方としては、守備ラインを高めに設定して、太田が飛び出せるようにあえてスペースを開けていたのだろうか。
いずれにせよ、それまでは互角以上に戦えていただけに、意気消沈してしまう点の取られ方だった。

先制点を奪われて以降も、町田はミドルプレスからのカウンター狙いだったため、京都はある程度ボールを持てていた。
つまり、ここ数戦〝宿題〟になっていた「ボールを保持した状態から、いかに得点を奪うか」が問われる格好になったのだ。
ただ、なかなかシュートの場面にも至らず、ジリジリした時間が続く。
ひょっとして、また相手ゴールがこじ開けられないのか……。

しかし、きょうは違った。
ついに〝宿題〟を解くことに成功する。
最初は、最終ラインに降りた武田のボールキープから。
サイドライン際にいた須貝が、相手を背にしながらロングボール。
センターサークル付近で長澤がヘッドで後ろへ。
これを奥川が拾い、相手の中盤が戻りきれていなかったため、カウンターの形になったことが功を奏した。
ラインギリギリからの奥川のクロス、方向を変えた平賀のヘッドは、どちらもお見事なもの。

同点となって、京都は3バックに変更する。
ある程度ドローでもいいという思惑もあっただろう。
しかし、望外の逆転弾が両SB(途中からWB)によって生まれる。
須貝のカットインからのシュート、川﨑のトラップは大きくなるも、こぼれを福田がミドル!
明治出身〝香車〟のふたりが相手の〝玉〟を仕留めたのだ。

連敗していた中、主力を欠いたアウェイゲームで勝ち点3を取れたのはすばらしい結果。
加えて、いままで決して〝主役〟ではなかった選手たちが躍動したことは好材料だろう。
同点ゴールを決めた平賀。
93分、完全に〝1点もの〟のクリアを見せたパトリック・ウィリアム。
アンカーでリーチの広さと、意外なテクニックを見せたジョアン・ペドロ。
久しぶりの出場で、同点弾の起点となった長沢。

そして誰より個人的に印象に残ったのが、交代でピッチに入り、身体を張ってチームを鼓舞した武田だ。
逆転ゴールも、ヘッドの競り合いで前寛之に競り勝ってボールを弾き返したところから。
大怪我をしたあと、今季のリーグ戦序盤はベンチ入りすらできなかった状況で本領発揮。
確かな存在感を見せてくれた。

主力(と思われていた)メンバーがいなくとも、しっかりと戦える。
選手層が厚くなったことを感じて、劇的な結果以上にうれしくなったゲームだった。

【J1第14節】京都サンガF.C. 2-3 セレッソ大阪

京都サンガF.C. 2-3 セレッソ大阪
日時:2025年5月3日(土)19:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万8,452人/曇 19℃ 58%)※今季最多入場者数
主審:中村太
12′-京都/原大智(左足)
14′-京都/松田天馬(右足)
18′-C大/ルーカス・フェルナンデス
43′-C大/古山兼悟
65′-C大/中島元彦

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:ク・ソンユン
DF2:福田心之助
DF24:宮本優太
DF50:鈴木義宜
DF22:須貝英大(69′-MF44:佐藤響)
MF7:川﨑颯太
MF6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス(61′-MF16:武田将平)
MF39:平戸太貴(80′-FW77:ムリロ・ヂ・ソウザ・コスタ)
MF29:奥川雅也(80′-FW9:ハファエウ・エリアス・ダ・シウヴァ “パパガイオ”)
FW14:原大智
MF18:松田天馬(69′-FW31:平賀大空)

■セレッソ大阪(3-4-2-1)
GK1:福井光輝
DF16:奥田勇斗
DF44:畠中槙之輔
DF33:西尾隆矢
MF77:ルーカス・フェルナンデス(88′-MF8:香川真司)
MF5:喜田陽
MF13:中島元彦
MF22:髙橋仁胡
FW7:上門知樹(75′-MF17:阪田澪哉)
FW11:チアゴ・エドゥアルド・ヂ・アンドラーヂ(46′-FW38:北野颯太)
FW29:古山兼悟(61′-FW9:ハファエル・ホジェリオ・ダ・シウヴァ “ラファエル・ハットン”)

現実を視よ

ゴールデンウィーク、今季最高の観客が訪れたホームスタジアム。
なのに、エースストライカーをターンオーバーで休ませて、あっけない失点を重ねて逆転負け。
間違いなく「やっちゃいけない」試合だった。
4歳児も悲しんでることだろうな (´;ω;`)ウッ…

■4歳サポーター「今年のサンガは強い」 京都市内でホーム観戦を呼び掛け(京都新聞デジタル)
元気よくチラシを配った男児(4)=京都市=は「今年のサンガは強い。たくさんの人に見てほしい」と期待した

いつもなら、ハーフタイムの選手交代で流れを変えるところを、きょうは不動。
エリアスが15分程度しかプレイできない状態だったのだろうか。
原はサイドに流れて基点をつくるものの、中央には人が足らず。
逆転されてから、最初の攻撃カードは松田→平賀だけでは〝勝ち筋〟が見えなかったというのが正直な印象だ。

さて、ここ3戦を振り返ると、横浜FC・G大阪戦とプレス回避で長いボールを使われて、それぞれ1失点、2失点。
そして、きょうは相手の個人技に前半途中からはプレスが空転して、3失点。
その中で同点にされたゴールは、背中側から相手FWを押さえ込みながら反転されシュートを打たれるという、プロレベルではあまり見かけないものだった。
鈴木は今季リーグ戦全試合フル出場で、疲れもあったか。
いずれにせよ、選手起用含めて守備の見直しは最優先課題だろう。
しかし、「自分たちのやり方は間違ってない」と、継続して両センターバックを使いつづけるのが曺さんではあるんだよな。

今季初の連敗。
「強いチームは連敗しない」というスポーツ界の〝格言〟に倣うならば、まだチームは強くはないということだ。
驕らず、最善の準備をして次の試合へ——。