【2010FIFAワールドカップMatch60:準々決勝】パラグアイ 0-1 スペイン

パラグアイ 0-1 スペイン
◇Match 60 – Quarter-finals – 03 July
◇Referee:Carlos BATRES (GUA)
◇ Johannesburg – Ellis Park Stadium
※58分【パラグアイ】オスカル・レネ・カルドソPK大失敗
※60分【スペイン】シャビエル・アロンソ・オラーノ “シャビ・アロンソ”PK大失敗
83分【スペイン】ダヴィド・ヴィジャ・サンチェス

2つのPK失敗が生み出したドラマ。
タイムアップ後、顔をくしゃくしゃにして涙を流すカルドソ。
慰めるパラグアイの選手、スタッフ。
そこに、スペインの選手たちも加わって。
ワールドカップのPKって、スーパープレイ以上に人の心を動かすものがあるな。

さて、試合の話。
攻めるスペイン対守るパラグアイ…ってのが、戦前の予想。
しかし、それに反してパラグアイが前から圧力をかけてきた。
スペインは、低い位置ではパスを回せるものの、決定的なチャンスはなかなか作れなかった。
得点のシーンは、イニエスタがバイタルエリアでディフェンダーをひとりかわしたところから、生まれたものだった。
パサーがピッチ上に並ぶスペイン。
その功罪が見えた試合だった。
また、スペインはヴィジャしか点が取れていないのも不安材料。
次はドイツとの準決勝だけど、似たタイプのチームだけに、いったいどういう展開になるか、楽しみだ。

【2010FIFA ワールドカップMatch59:準々決勝】アルヘンティーナ 0-4 ドイツ

アルヘンティーナ 0-4 ドイツ
◇Match 59 – Quarter-finals – 03 July
◇Referee:Ravshan IRMATOV (UZB)
◇Cape Town – Green Point Stadium
3分【ドイツ】トマス・ミュラー
68分【ドイツ】ミロスラフ・クローゼ
74分【ドイツ】アルネ・フリードリヒ
89分【ドイツ】ミロスラフ・クローゼ

準々決勝屈指の好カードは、予想外の大差を付けてドイツが勝利を収めた。

アルゼンチンは、メッシ、テヴェス、イグアイン…みんなが単騎のドリブル突破を試みるが、2人、3人に囲まれ、ボールをロストしてしまう。
「やぁやぁ我こそは…」って言って、戦いを挑む武士みたいな感じ。

一方、ドイツは、ミュラー、ポドルスキにボールが入ったら、ケディラ、エジルが適切な距離でフォローし、サイドバックが追い越す動きをくり返す。
まさに「個」対「組織」の戦い。

初戦からドイツ、強いなーと思ってたが、これほどとは。
軸となる選手を代えず、チームとしての戦い方を熟成させてきたヨアヒム・レーヴ・コーチの、そしてドイツ・サッカー協会の勝利だな。

ちなみに、「ヨギ様」ことレーヴ・コーチがジャケットに着てる青い服は、カシミアのセーター…らしい。

【2010FIFA ワールドカップMatch58:準々決勝】ウルグアイ 1-1 a.e.t.(4-2 PSO) ガーナ

ウルグアイ 1-1 a.e.t.(4-2 PSO) ガーナ
◇Match 58 – Quarter-finals – 02 July
◇Referee:Olegario BENQUERENCA (POR)
◇Johannesburg – Soccer City Stadium
45+2分【ガーナ】サリー・アリ・ムンタリ
55分【ウルグアイ】ディエゴ・フォルラン・コラソ(FK)
※120+1分【ガーナ】アサモア・ギャンPK大失敗

ムンタリのミドル。
フォルランのフリーキック。
ともに、キーパーがボールの軌道を見間違うというミスはありましたが、見事なゴールの “競演” で延長戦にもつれこんだこの一戦。
お互い、ゴール前まで行くシーンが多い、スリリングな展開でした。

そして、ラストワンプレイ、セットプレイからゴールを奪われる寸前に、ウルグアイのスアレスが決死の腕ブロック!
フェアプレイ的にどうなのよ?という話はあります。
ただ、スアレスにはレッドカードが提示され、そしてガーナにはペナルティが与えられたのだから、まぁ…。
そして、そのペナルティをギャンがクロスバーに当ててしまい、そしてPK戦でガーナが敗れてしまうという。
スリルとサスペンス性にあふれた、映画みたいな一戦でした。
サッカーのクオリティとしてはブラジル×オランダ戦のほうが上だったかもしれませんが、エンターテイメント性はこっちが上。
やっぱり準々決勝ともなると、おもしろいことが起きるもんだ。

【2010FIFA ワールドカップMatch57:準々決勝】オランダ 2-1 ブラジウ

オランダ 2-1 ブラジウ
◇Match 57 – Quarter-finals – 02 July
◇Referee:Yuichi NISHIMURA (JPN)
◇Nelson Mandela Bay/Port Elizabeth – Port Elizabeth Stadium
10分【ブラジウ】ホブソン・ヂ・ソウザ “ホビーニョ”
53分【オランダ】フェリペ・メロ・ヂ・カルヴァーリョ(OG)
68分【オランダ】ヴェスレイ・ベンヤミン・スナイデル

オランダの、1974年大会、78大会に続く、三度目のW杯ファイナル進出が見えてきた。

試合としては、ブラジウのフェリペ・メロのひとり舞台といった感じ。
開始早々の10分、中盤からグラウンダーの縦パスをスペースに出して、ホビーニョの先制点を演出。
しかし、後半、右サイドからスナイデルが苦しい体勢ながらもゴール前にクロスを送ると、メロと飛び出したGKセーザルが交錯。
メロの頭に当たったボールはネットに吸い込まれていった。
そして、15分後にはコーナーキックをニアでカイトがフリック、スナイデルが頭で押し込んで、ついにオランダが逆転した。
まさかに展開にいらだつブラジウ。
73分に何を思ったのかメロが、倒れこんでいるロッベンを踏みつける愚行。
西村主審も迷わず、レッドを出して、リードされたブラジウが、一人少なくなるという最悪の展開を迎える。
そして、そのあとは、カカーの単独突破ぐらいしかゴールに迫ることなくタイムアップ。

前半のペースでいえば、ぜったいにブラジウ優勢だったのだが、まさに急転。
追う立場となったブラジウの弱さが出た試合となった。
焦りからミスの頻発するなんて、なかなか見ないからなぁ。

【2010FIFA ワールドカップMatch56:ベスト16】スペイン 1-0 ポルトガル

スペイン 1-0 ポルトガル
◇Match 56 – Round of 16 – 29 June
◇Referee:Hector BALDASSI (ARG)
◇Cape Town – Green Point Stadium
63分【スペイン】ダヴィド・ヴィジャ・サンチェス

ショートレンジのパス回し——スペイン。
とりあえずクリロナにドリブル——ポルトガル。
隣国ながら、対照的な両国の対戦は、スペインが辛勝。
ポルトガルにもチャンスはあったが、決定的なチャンスはなかなか…。