【J2第2節】京都サンガF.C. 2-1 鹿児島ユナイテッドFC

京都サンガF.C. 2-1 鹿児島ユナイテッドFC
日時:2019年3月2日(土)14:03KO
会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(4,923人/晴 16.2℃ 20%)
主審:大坪博和
23′-京都/宮吉拓実(左足)
38′-鹿児島/ハン・ヨンテ
40′-京都/重廣卓也(左足←宮吉)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:清水圭介
DF5:黒木恭平
DF25:上夷克典
DF3:宮城雅史
DF28:冨田康平(58′-警告×2=退場)
MF10:庄司悦大
MF14:仙頭啓矢(67′-DF4:田中マルクス闘莉王)
MF8:重廣卓也
FW29:中野克哉
FW13:宮吉拓実(90′-MF20:ジュニオール・シウヴァ・フェレイラ “ジュニーニョ”)
FW22:小屋松知哉(83′-DF30:石櫃洋祐)

■鹿児島ユナイテッドFC(4-1-4-1)
GK13:アン・ジュンス
DF7:赤尾公(72′-MF22:吉井孝輔)
DF4:ウイリアン・エンリケ・アントゥネス
DF19:堤俊輔
DF24:砂森和也
MF38:中原秀人
MF18:野嶽惇也
MF20:酒本憲幸(65′-FW10:米澤令衣)
MF17:中原優生(46′-MF21:八反田康平)
MF15:藤澤典隆
FW28:ハン・ヨンテ

レッドが“壊した”好ゲーム

試合開始から鹿児島ペース。
→落ち着いて15分ぐらいから、京都がゲームを支配。
→宮吉のゴール以降、ほぼ相手コートで京都のボール保持。
→突然の失点、重廣の勝ち越しゴールがあって、一進一退の攻防に。
→ところが、冨田がスローインで遅延行為があったとしてイエロー2枚目で退場。
→以降は、ほぼ鹿児島のターン。
…と、1試合で流れがジェットコースタードラマのように変わるゲームだった。
しっかし、スローインの遅延でイエロー2枚目って、浦和・山田の“珍エピソード”(95年Jリーグ清水戦、07年AFC)としてしか知らねぇよ!って感じでしたが。
大坪主審のルールに厳格すぎる、ゲームのエンターテイメント性を削ぐジャッジが、ナイスゲームを“壊して”しまった、残念だ。
それにしても、今季昇格組の鹿児島はいいチームだった。
しっかりつないでくるし、縦パスの意識もあって、つまらないミスも少ない。
以前のJ2は下位チームは引きこもってカウンター狙いで、上位チームと戦力差、戦術差が明確に存在したのものだが、今や昔。
琉球も開幕2連勝だし、今季もJ2は混戦になりそうな匂いがプンプンです。

攻撃は第1節より熟成

一方、京都の攻撃陣、前節はノーゴールだったけど、この日は2ゴールで、前節よりもちょっと整理されてきた印象だ。
1トップ・宮吉が身体を張ってボールを保持するというよりは、適宜中盤に降りてきて組み立てに参加。
ビルドアップ時は写真のように、5レーンをすべて埋めて、相手の4バックのギャップを探していた。

京都、ビルドアップ時の5レーン

で、ここから基本的にはサイドのライン際でトライアングルを作って、素早いパス回しから相手の最終ラインを抜け出そうというのが「崩し」の第一チョイス。
その中で、ワイドに張っているウイングの小屋松、中野がピッチ際を駆け抜けるだけでなく、ウイングがペナの角まで入って、サイドバックやセンターハーフの選手がオーバーラップするような狙いもあった。
下の写真では京都の左サイド、小屋松+重廣+冨田がトライアングルを作っている。
この周囲ではセンターハーフの仙頭がパス回しにからもうという動きを見せつつ、後方では庄司がサポートに入り、さらにボールを取られたときのカウンター対策として右サイドバックの黒木が庄司と同じ高さに入って「Wボランチ」のような形になっている。

サイドでのトライアングルの後方で、右サイドバックの黒木がボランチ化

ただし、そう簡単に相手の最終ラインをかいくぐってクロス、という場面は作れなかった。
代わりに、ゴールに向かった主な形としては3つぐらいがあって、
【1】ウイングがカットインしてのシュート。前節にはなかった小屋松のシュートもあった(21分)
【2】ペナの角からの相手DFの裏を狙う短いクロス。25分、仙頭のクロスから宮吉のヘッドという場面あり
【3】サイドのトライアングルで短いパス回しを繰り返して、相手が前へとプレスの姿勢を強めたところで、一旦バックパス。ここからロングパスで相手ディフェンスラインの裏にロングパスを狙うもの。パスの出し手としては庄司だけでなく、上夷も精度の高いロングパスを出していた(13分、センターラインから宮吉にパス、宮吉が絶妙のトラップを見せるが相手DFに寄せられた)

このあと後方にいた庄司へ戻し、庄司は小屋松へとロングパスを出した。宮吉がトライアングルに参加する代わりに、仙頭と重廣がほぼ“2トップ”の形に

と、こんなふうな感じで、攻撃がやや右サイド中心だったのは否めないものの、ボールのつなぎ方・回し方では、1節よりも「進化」が見られた。
後半、もっと長い時間このスタイルを眺めていたかった、そう正直に思えたなと。
返す返すも、不可解なレッドが残念な一戦だった。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください