【2010FIFA ワールドカップMatch59:準々決勝】アルヘンティーナ 0-4 ドイツ

アルヘンティーナ 0-4 ドイツ
◇Match 59 – Quarter-finals – 03 July
◇Referee:Ravshan IRMATOV (UZB)
◇Cape Town – Green Point Stadium
3分【ドイツ】トマス・ミュラー
68分【ドイツ】ミロスラフ・クローゼ
74分【ドイツ】アルネ・フリードリヒ
89分【ドイツ】ミロスラフ・クローゼ

準々決勝屈指の好カードは、予想外の大差を付けてドイツが勝利を収めた。

アルゼンチンは、メッシ、テヴェス、イグアイン…みんなが単騎のドリブル突破を試みるが、2人、3人に囲まれ、ボールをロストしてしまう。
「やぁやぁ我こそは…」って言って、戦いを挑む武士みたいな感じ。

一方、ドイツは、ミュラー、ポドルスキにボールが入ったら、ケディラ、エジルが適切な距離でフォローし、サイドバックが追い越す動きをくり返す。
まさに「個」対「組織」の戦い。

初戦からドイツ、強いなーと思ってたが、これほどとは。
軸となる選手を代えず、チームとしての戦い方を熟成させてきたヨアヒム・レーヴ・コーチの、そしてドイツ・サッカー協会の勝利だな。

ちなみに、「ヨギ様」ことレーヴ・コーチがジャケットに着てる青い服は、カシミアのセーター…らしい。

【2010FIFA ワールドカップMatch58:準々決勝】ウルグアイ 1-1 a.e.t.(4-2 PSO) ガーナ

ウルグアイ 1-1 a.e.t.(4-2 PSO) ガーナ
◇Match 58 – Quarter-finals – 02 July
◇Referee:Olegario BENQUERENCA (POR)
◇Johannesburg – Soccer City Stadium
45+2分【ガーナ】サリー・アリ・ムンタリ
55分【ウルグアイ】ディエゴ・フォルラン・コラソ(FK)
※120+1分【ガーナ】アサモア・ギャンPK大失敗

ムンタリのミドル。
フォルランのフリーキック。
ともに、キーパーがボールの軌道を見間違うというミスはありましたが、見事なゴールの “競演” で延長戦にもつれこんだこの一戦。
お互い、ゴール前まで行くシーンが多い、スリリングな展開でした。

そして、ラストワンプレイ、セットプレイからゴールを奪われる寸前に、ウルグアイのスアレスが決死の腕ブロック!
フェアプレイ的にどうなのよ?という話はあります。
ただ、スアレスにはレッドカードが提示され、そしてガーナにはペナルティが与えられたのだから、まぁ…。
そして、そのペナルティをギャンがクロスバーに当ててしまい、そしてPK戦でガーナが敗れてしまうという。
スリルとサスペンス性にあふれた、映画みたいな一戦でした。
サッカーのクオリティとしてはブラジル×オランダ戦のほうが上だったかもしれませんが、エンターテイメント性はこっちが上。
やっぱり準々決勝ともなると、おもしろいことが起きるもんだ。

【2010FIFA ワールドカップMatch57:準々決勝】オランダ 2-1 ブラジウ

オランダ 2-1 ブラジウ
◇Match 57 – Quarter-finals – 02 July
◇Referee:Yuichi NISHIMURA (JPN)
◇Nelson Mandela Bay/Port Elizabeth – Port Elizabeth Stadium
10分【ブラジウ】ホブソン・ヂ・ソウザ “ホビーニョ”
53分【オランダ】フェリペ・メロ・ヂ・カルヴァーリョ(OG)
68分【オランダ】ヴェスレイ・ベンヤミン・スナイデル

オランダの、1974年大会、78大会に続く、三度目のW杯ファイナル進出が見えてきた。

試合としては、ブラジウのフェリペ・メロのひとり舞台といった感じ。
開始早々の10分、中盤からグラウンダーの縦パスをスペースに出して、ホビーニョの先制点を演出。
しかし、後半、右サイドからスナイデルが苦しい体勢ながらもゴール前にクロスを送ると、メロと飛び出したGKセーザルが交錯。
メロの頭に当たったボールはネットに吸い込まれていった。
そして、15分後にはコーナーキックをニアでカイトがフリック、スナイデルが頭で押し込んで、ついにオランダが逆転した。
まさかに展開にいらだつブラジウ。
73分に何を思ったのかメロが、倒れこんでいるロッベンを踏みつける愚行。
西村主審も迷わず、レッドを出して、リードされたブラジウが、一人少なくなるという最悪の展開を迎える。
そして、そのあとは、カカーの単独突破ぐらいしかゴールに迫ることなくタイムアップ。

前半のペースでいえば、ぜったいにブラジウ優勢だったのだが、まさに急転。
追う立場となったブラジウの弱さが出た試合となった。
焦りからミスの頻発するなんて、なかなか見ないからなぁ。

【2010FIFA ワールドカップMatch56:ベスト16】スペイン 1-0 ポルトガル

スペイン 1-0 ポルトガル
◇Match 56 – Round of 16 – 29 June
◇Referee:Hector BALDASSI (ARG)
◇Cape Town – Green Point Stadium
63分【スペイン】ダヴィド・ヴィジャ・サンチェス

ショートレンジのパス回し——スペイン。
とりあえずクリロナにドリブル——ポルトガル。
隣国ながら、対照的な両国の対戦は、スペインが辛勝。
ポルトガルにもチャンスはあったが、決定的なチャンスはなかなか…。

【2010FIFAワールドカップMatch55:ベスト16】パラグアイ 0-0(a.e.t. 5-3 PSO) 日本

パラグアイ 0-0(a.e.t. 5-3 PSO) 日本
◇Match 55 – Round of 16 – 29 June
◇Referee:Frank DE BLEECKERE (BEL)
◇Tshwane/Pretoria – Loftus Versfeld Stadium
Penalty Shoot-out
【パラグアイ】エドガル・オスワルド・バレット・カセレス…Goal
【日本】遠藤保仁…Goal
【パラグアイ】ルーカス・ラモン・バリオス・アリオリ…Goal
【日本】長谷部誠…Goal
【パラグアイ】クリスティアン・ミゲル・リヴェロス・ヌーネス…
【日本】駒野友一…×Crossbar
【パラグアイ】ネルソン・アントニオ・アエド・ヴァルデス…Goal
【日本】本田圭佑…Goal
【パラグアイ】オスカル・レネ・カルドソ …Goal

イヴィチャ・オシム氏
「未来は、過去の出来事によって作られる。
きょうの試合は、未来にとって『やってはいけなかったと記憶すべき』出来事だったろう。
勝ちたいという気持ちが強かったパラグアイ。
相手に勝たせたくないという気持ちが強かった日本。
その違いが、明暗をわけてしまった。
ワールドカップでベスト8に行けるというめったにないチャンスを、消極的な戦いで失ってしまった。
本当に残念だ。

今大会の日本は、カメルーン戦で勝ったイメージ、それを壊さないようにしていただけのように見えた。
しかし、本当にそれでよかったのだろうか?
日本の歴史には、サムライという存在があったと聞いている。
そう、サムライのように日本は戦うべきだった。
もっとリスクを冒し攻撃時に人数をかけて攻める。
それがなぜできなかったか?
こぼれたミルクは戻らないという諺があるが、日本はミルクをこぼしてしまった。

ただサッカーは明日からも続いていく。
落胆しすぎてはいけない。
この結果には自信をもつべきだ。
これからは、ワールドカップに出るのは当然だと考えよう。
そして、ワールドカップで何ができるのか? から逆算して、やるべきことを考えるべきだ。
もっと速く、もっと走って、もっとグループで攻撃ができるようにね」

惜しかった…。
といいつつ、決定機は、
・前半の松井のダイレクトミドル(クロスバー)。
・松井の突破から中央の本田にパスが入り、シュート(枠を外れる)。
の2つしかなかった。
押していたのはパラグアイであることに間違いはなかった。
という意味では、結果は妥当なのか。
しかし、勝てなかった相手ではなかっただけに、悔しさもある。

岡田コーチの采配では、阿部ちゃんに代えてケンゴを出したのは褒めたいところ。
しかし、
・「ストライカー・本田」にしか、期待ができなかったこと。
・岡崎、玉田…交代してきたフォワードが、何もできなかったこと。
が残念だった。
やっぱり、結論は前線になる。
世界で活躍するようなフォワードが、やっぱり欲しい。
そんな、まとめかな。