【J1第16節】京都サンガF.C. 1-1 名古屋グランパスエイト

京都サンガF.C. 1-1 名古屋グランパスエイト
日時:2024年5月26日(日)15:03KO
会場:愛知県豊田市豊田スタジアム(2万3,405人/晴 24.7℃ 42%)
主審:上村篤史
35′-京都/豊川雄太(右足←平戸)
76′-名古屋/椎橋慧也

■名古屋グランパスエイト(3-4-2-1)
GK1:”ミッチ” ミッチェル・ジェイムズ・ランゲラック
DF5:吉田温紀(46′-MF34:内田宅哉)
DF3:ハ・チャンレ
DF20:三國ケネディエブス
MF7:和泉竜司(81′-MF17:倍井謙)
MF15:稲垣祥
MF8:椎橋慧也
MF41:小野雅史(28′-MF27:中山克広)
FW14:森島司
FW18:永井謙佑(57′-FW77:キャスパー・オーランド・ユンカー)
FW10:アンデルソン・パトリッキ・アギアール・オリヴェイラ “パトリック”(57′-FW11:山岸祐也)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK94:ク・ソンユン
DF2:福田心之助
DF24:宮本優太
DF3:麻田将吾
DF44:佐藤響
MF19:金子大毅
MF7:川﨑颯太
MF39:平戸太貴(82′-FW31:平賀大空)
FW23:豊川雄太(60′-FW13:宮吉拓実)
FW14:原大智(89′-FW11:山﨑凌吾)
FW18:松田天馬

椎橋慧也選手(名古屋)
「スカウティングの段階からペナの外は空いてくるという情報があった。
キャスパーから戻ってきたボールを、相手に当たって入ってよかったです」

曺貴裁コーチ(京都)
「勝ち点3は取れなかったですが、それに値するような内容でした。
われわれが目指している、11人が12人、13人に見えるようなフットボールを取り戻せたと思います。
ピッチに出た選手、出なかった選手、京都に残っている選手含めて、これがサンガだというものを見せられた。
ここから、また成長していきます」

愁嘆場からの勝ち点1

確かに、プレッシングの面では機能していた。
京都は変わったのか?
いや、そう判断するのはまだ時期尚早だろう。
きょうに関しては、相手のおかげだった可能性もある。
名古屋の場合、センターバックからの持ち上がりや、中盤でのプレスを剥がす動きが少なかった。
それゆえ、強いプレスが〝効きやすかった〟だけかもしれない。

また、京都が変わってない点がひとつあった。
失点の仕方だ。
同点にされたシーンは、いつかどこかで見たようなもの。
相手に押し込まれると、京都の選手たちが下がりすぎてしまってボックスに選手が密集。
その結果、椎橋選手が語っているように、ボックスの外にいる相手をフリーにして、ミドルシュートを打たれたり、セカンドボールを拾われ2次攻撃、3次攻撃に繋げられてしまうのだ。
守備時のポジショニング、ゾーンの受け渡しなどで改善が必要だろう。

久しぶりに勝ち点1は取れたもの、まだ最下位。
名古屋と比べれば、交代選手が量・質ともに厳しいという事実もある。
次のセレッソ戦、どういう戦いを見せ、どういう結果を残せるか……?
今季の分水嶺となりそうだ。

【J1第15節】京都サンガF.C. 0-5 サンフレッチェ広島

京都サンガF.C. 0-5 サンフレッチェ広島
日時:2024年5月19日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万2,753人/雨 17.1℃ 88%)
主審:小屋幸栄
9′-広島/川村拓夢
12′-広島/新井直人
25′-広島/新井直人
55′-広島/松本泰志
69′-広島/新井直人(FK直接)

■京都サンガF.C.(3-4-3)
GK94:ク・ソンユン
DF4:松田佳大(46′-MF16:武田将平)
DF50:鈴木義宜
DF3:麻田将吾
MF2:福田心之助(58′-DF24:宮本優太)
MF19:金子大毅(75′-FW31:平賀大空)
MF7:川﨑颯太
MF44:佐藤響
FW23:豊川雄太(70′-FW13:宮吉拓実)
FW11:山﨑凌吾
FW14:原大智(75′-FW22:一美和成)

■サンフレッチェ広島(3-4-2-1)
GK1:大迫敬介
DF15:中野就斗
DF4:荒木隼人
DF19:佐々木翔
MF13:新井直人
MF7:野津田岳人(46′-MF24:東俊希)
MF8:川村拓夢(72′-MF11:満田誠)
MF16:志知孝明
FW77:大橋祐紀(46′-FW51:加藤陸次樹)
FW14:松本泰志(70′-MF40:小原基樹)
FW20:ピエロス・ソティリウ(64′-MF32:越道草太)

曺貴裁コーチ(京都)
「いろんなトライをして臨んだ試合でした。
しかし前半に3失点、後半もセットプレイ含めて2失点。
気持ちが切れてしまっても仕方がないところを、選手たちは最後まで踏ん張って戦いました。
今までの敗戦もそうですが、この結果は監督の俺の責任だと思います。
用意してきたゲームプランが、早い時間の失点で台無しになってしまいました。
ただ、後半に勇気をもって相手のフィールドに入っていった姿勢、あれが選手たちの本来の姿です。
きょうの試合を自分で検証して反省してもみなさんにとって何の意味もないと思いますけど……。
監督である自分の責任を感じます。
次の試合に向けては、早くリカバーして、自分たちがやってきたことをもう一度見つめ直してやっていきたいと思います」

お前らゼロか? ゼロの人間なのか?

「俺はこれからお前たちを殴る!」

……とはならんだろうけど、試合後のロッカールームがどんな雰囲気だったか気になる。
前節0-3に続き、0-5。
復調の気配すらなく、重苦しい空気が京都サンガを覆っている。

曺さんは「100%監督の責任」と言ったけど、きょうに関しては選手の出来、判断も良くなかった。
なぜ、相手にマークされている金子にボールを預けるのか。
なぜ、最終ラインから無理な縦パスを通そうとするのか。
広島の狙い=「ミドルゾーンから前に勢いがついた形でボールを奪い、そのままゴールを急襲する」ための〝罠〟にみすみす引っ掛かっているようだった。

もちろん、ベンチワークにも大いに疑問が残った。
なぜ、今季機能してなかった「3CF」を前に並べる3トップに戻してしまったか。
最終ラインがボールをもっても、3人が前線に張り付いているからロングボールを放り込むしかない。
裏抜けもないし、中盤の選手との入れ替わりもないし、ボールの出しどころに困るから、いちかばちかの縦パスという選択肢をとらざるをえないのだ。

そして、相手に攻められているうち、バイタルが空く悪癖も相変わらず。
きょうは前半3バックだったため、並びとしては5-2-3あるいは3-4-3で、結果的に中盤センターで数的不利を強いられていた。
広島では、シャドーの大橋、松本が中盤に降りてガシガシと守備をしているのと比べると、差は歴然。

〝ゲーゲンプレス〟についても広島が1枚上手だった。
広島のハイプレスはパスの方向を切りつつ、中盤の〝奪いどころ〟にパスが入るよう、相手を誘導する感じ。
一方、京都は相手ボールホルダーに向かって後追いで全力プレスするけど、その後ろ(中盤以降)が連動しているとまでは言えないものだ。
広島のやり方は、京都にとってはよいお手本になるだろう。

絶望的な中で、強いて好材料を見出すとしたら、平賀のアジリティー(旋回力)と宮吉のラインブレークの動きかな。
2人の良さを活かすには、平賀左MF、宮吉は背が高い選手と組む4-4-2とかだろうけど、曺さんはこのフォーメーションを基本採らないんだよな。
次節の相手・名古屋も縦に早いチーム。
はたして、1週間の間にどういったアジャストがなされるだろうか。

【京都サンガ】大熊清氏が6月1日よりGMに就任

〝落ちひん〟補強、来る?

このたび京都サンガ F.C.では、大熊清氏が 2024 年 6 月 1 日付でゼネラルマネージャーに就任することが決定いたしましたので、お知らせいたします。

京都サンガ F.C.のスポンサー、ファン・サポーターの皆様、この度、京都サンガ F.C.のゼネラルマネージャーに就任することになりました大熊清です。
伝統と歴史あるチームに大変光栄なお話をいただき感謝いたします。
チームが闘う集団へ更に進化するために、フロント、スタッフ、選手と一丸となって仕事に取り組む所存です。
スポンサー、ファン・サポーターの皆様に愛される強いチーム作りをクラブとともにやっていきたいと思います。
今後もご支援・応援をよろしくお願いします。

https://www.sanga-fc.jp/news/detail/18885
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【J1第14節】浦和レッドダイヤモンズ 3-0 京都サンガF.C.

浦和レッドダイヤモンズ 3-0 京都サンガF.C.
日時:2024年5月15日(水)19:33KO
会場:埼玉県さいたま市埼玉スタジアム2002(2万737人/曇のち雨 20.4℃ 62%)
主審:高崎航地
42′-浦和/安居海渡
55′-浦和/渡邊凌磨
※67′-浦和/チアゴ・サントス・サンタナPK失敗(太田のストップ)
77′-浦和/チアゴ・サントス・サンタナ

■浦和レッドダイヤモンズ(4-1-2-3)
GK1:西川周作
DF4:石原広教(89′-DF2:酒井宏樹)
DF28:アレクサンダー・ショルツ
DF5:マリウス・ホイブラーテン
DF66:大畑歩夢
MF25:安居海渡
MF3:伊藤敦樹(89′-MF47:武田英寿)
MF13:渡邊凌磨
FW38:前田直輝(84′-MF27:エカニット・パンヤ)
FW12:チアゴ・サントス・サンタナ(89′-FW30:興梠慎三)
FW10:中島翔哉(74′-MF8:小泉佳穂)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志
DF2:福田心之助
DF5:アピアタウィア久(90+5′-一発退場)
DF50:鈴木義宜(60′-MF44:佐藤響)
DF3:麻田将吾
MF19:金子大毅(74′-FW22:一美和成)
MF10:福岡慎平(70′-MF25:谷内田哲平)
MF16:武田将平(60′-FW9:マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス)
FW7:川﨑颯太
FW14:原大智
FW18:松田天馬(60′-FW13:宮吉拓実)

水曜日のダウンダウンダウン

「ミッドウイークの関東アウェイ開催を許さない市民の会」として、水曜日の埼スタ開催について遺憾を表明します。
……って、仕事がある日に早退するのが難しいってだけなんですけどね(血涙)。

情報を遮断して深夜にDAZN観戦したわけですが、深夜で暗〜くなる結果。
ここ数戦同様の、「弱いチームの負け方」だった。

ボクシングで例えるなら、1R、2Rは相手の有効打も喰らわず、インファイトの戦いをしようという構えを見せていた。
しかし3R、気が抜けたところでハードパンチを喰らってダウン(=失点)。
その後は、ほぼ何もできず3回ダウンを喫して、勝負が決したという感があった。

「今日見せたインテンシティーはわれわれの宝」
「そこを担保しながらメンバー選びをして、試合に臨まなければいけない」
(曺さんの試合後インタビューより)
という発言はどれぐらい〝真意〟が込められてるのだろう?

川﨑颯太を右ウイングの位置に置いて前線からのボールハントに成功したかと問われるなら、「否」。
相手最終ラインのボール保持に対して、必ずひとりがプレスをかけにいったけれど、そこで剥がされると後が続かない。
あげく、ファウルが増えていく。

ついに順位は最下位に転落。
いまのやり方が空転しているのに、アクセルをふかし続けてもエネルギーを浪費するだけだろう。
別に「引きこもれ」と言うつもりはない。
けれど、プレスの掛け方、中盤バイタルゾーンをいかに埋めるかなど、戦術上の修正が求められている。
メンバー選びで解決するような事態ではないかな。

【J1第13節】京都サンガF.C. 2-3 アビスパ福岡

京都サンガF.C. 3-2 アビスパ福岡
日時:2024年5月11日(土)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(9,498人/晴 25.3℃ 46%)
主審:今村義朗
19′-福岡/佐藤凌我
21′-京都/宮吉拓実(右足)
49′-福岡/田代雅也
52′-福岡/紺野和也
53′-京都/オウンゴール

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK94:ク・ソンユン
DF2:福田心之助
DF5:アピアタウィア久
DF50:鈴木義宜(79′-DF4:松田佳大)
DF3:麻田将吾(79′-MF44:佐藤響)
MF19:金子大毅
MF7:川﨑颯太
MF16:武田将平(74′-MF39:平戸太貴)
FW13:宮吉拓実(82′-MF8:塚川孝輝)
FW14:原大智
FW18:松田天馬(74′-FW31:平賀大空)

■アビスパ福岡(3-4-2-1)
GK31:村上昌謙
DF33:ドウグラス・ヒカルド・グローリ
DF3:奈良竜樹
DF37:田代雅也(73′-DF4:井上聖也)
MF2:湯澤聖人
MF88:松岡大起
MF6:前寛之(60′-MF30:重見柾斗)
MF18:岩崎悠人
FW8:紺野和也(87′-MF25:北島祐二)
FW27:佐藤凌我
FW9:シャハブ・ザヘディ

飛ばない鳥が虚ろを扇ぐ

やはり〝負け癖〟がついてしまっているのだろうか。
前節に続いて3失点。
そして前節に続いて、あっけない/もったいない/つまらない失点が多かった。
ちょっとだけ、J1から降格したシーズンのことを思い出したな。
いい内容のサッカーをしてても、サクッと相手に点を取られる。
それが弱いということなんだろうけれど。

前半、福岡にリズムを作らせなかった中で、ハイボールの処理ミスからゴールを奪われる。
後半、CKの混戦を押し込まれたあと、DFの枚数は揃っているのに紺野を誰も見ておらず立て続けに失点。
チャレンジ・アンド・カバーを怠ったり、マークを外す動きに釣られてしまったり。
守備戦術の拙さが今シーズン目立ってしまっている。
DF個人としての能力の問題もあるだろうし、チームとしての守り方がまだ練られてないことに由来している部分もあるだろう。

ただ、前節終了後
「選手同士の連携とか自分たちの戦術を見直していかないと、勝ち点につながらない」
という曺さんのコメントにも関わらず、攻守で大きな〝変革〟が見られず、同じように失点を重ねたのはいただけない。
ハイラインハイプレスのサッカーは否定しないけど、今季は高い位置ででボールを〝狩る〟ことがほとんどできてないのが何より厳しい。

ここ数戦から変わった点を挙げるなら、いわゆる〝ポケット〟の部分に走り込む動きを徹底していたこと。
最終ラインからのビルドアップ時に、金子、武田が相手を食いつかせた状態でターンしてマークを剥がして前進したシーンがいくつかあったこと。
まあ、福岡の守備が町田と違ってハイプレスよりもゾーンディフェンス志向だったので、京都にしてはある程度ボールを持てたおかげもある。

確かに2得点を取れたのはよかったけど、1点目は放り込みからで、2点目もオウンゴール。
相手を崩したものではなかったし、攻撃面も喜べる内容とまでは言えないだろう。

で、攻守の内容に加えて気になっているのが選手起用。
特に、3トップ。
原をサイドで使ってみたり真ん中で使ったり。
前節は鈴木冬一を右ウイングでサイドバックとの連携で攻めようとして、うまくいなかったら鈴木冬一はいきなりベンチ外。
平賀や安齋といったドリブルに長けた選手を先発させたり、宮吉and松田天馬のJ2時代のコンビを使ってみたり。
佐藤響を最前線に置く奇策を仕掛けたり。
「調子のいい選手を使う」
と言っても、毎回3トップの組み合わせが変わってたら連携も何もないだろうという話。
これだけ選手の組み合わせを模索しているのに、選手の配置は型にはめてるのも疑問が残るよね。