【J1第17節】鹿島アントラーズ 1-0 京都サンガF.C.

鹿島アントラーズ 1-0 京都サンガF.C.
日時:2022年6月18日(土)18:03KO
会場:茨城県立カシマサッカースタジアム(1万2,179人/曇一時雨 23.2℃ 31%)
主審:清水勇人
50′-鹿島/アルトゥール・カイキ・ド・ナシメント・クルス

■鹿島アントラーズ(4-2-3-1)
GK1:クォン・スンテ
DF32:常本佳吾
DF5:関川郁万
DF6:三竿健斗
DF2:安西幸輝
MF14:樋口雄太(79′-DF20:キム・ミンテ)
MF21:ヂエゴ・クリスティアーノ・エヴァリスト “ディエゴ・ピトゥカ”(90+1′-MF34:舩橋佑)
MF33:仲間隼斗(75′-FW9:エヴェラウド・ストゥン)
MF11:和泉竜司(90+1′-DF22:広瀬陸斗)
MF17:アルトゥール・カイキ・ド・ナシメント・クルス(90+1′-FW19:染野唯月)
FW18:上田綺世

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF2:飯田貴敬
DF15:長井一真(53′-MF16:武田将平)※脳震盪による交代(60′-MF10:福岡慎平)
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也
MF31:井上黎生人
MF19:金子大毅
MF24:川﨑颯太
FW23:豊川雄太(64′-DF14:白井康介)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW8:荒木大吾(75′-FW39:オリグバッジョ・イスマイラ)

レネ・ヴァイラー コーチ(鹿島)
「チームは失点の多さに悩んでいたから、きょうはクリーンシートに終わってよかったよ。
Jリーグは順位表を見ればわかるように、各チームの実力が拮抗している。
だから、どの相手にも勝ち点3を取るのはとても難しいことなんだ」

曺貴裁コーチ(京都)
「選手は100%力を出したと思います。
結果は残酷なものですけども、自分たちがやるべきことをやらないでそうなったわけではありません。
自分たちから仕掛けていって、きょう結果が得られなかったことは非常に悔しく思います。
ただ、われわれはこういうシビアな経験を重ねながら成長していくんだ、という覚悟をもってやっているつもりです。
ホームでアントラーズさんを迎えたときにきょうの借りを返したいと思います。
繰り返しますが、選手たちはよくやってくれました。
(ーー後半の選手交代の意図は?)
状態が悪いというか怪我をしている選手もいた中で、得点を返していかなければいけないですから、手を打ったつもりです。
惜しい場面もありましたけれど、アントラーズさんも集中力が高く、最終的にゴールをこじ開けられませんでした。
選手がじっと見ているわけじゃなくて仕掛けていって、でも得点が取れなかった。
そのことを修正して、次の試合に挑みたいと思います」

試行錯誤の鹿島灘

とにかく、セットプレイ以外でゴールの臭いがまったくない。
無香空間!(by 小林製薬)
1点取られてからは「相手の最終ラインがボール扱いをミスってくれないかな〜」と願うぐらいしかできなかった。
そんな試合だった。

なぜ、最近こんなにゴールが遠くなってしまったのか?
振り返るに、横浜FM戦での完敗あたりから、守備の仕方を微修正したことに端を発しているのかな、と。

つまり、
 複数の人をかけてのハイプレスを抑え気味にする
 →当然、前線〜中盤でボールが奪えないようになる
 →なかなかシュートまでイケなくなる
って感じ。
高い位置でボールを奪って、最短距離でゴールに迫るということができていない。
とはいえ、低い位置からのビルドアップも、J1の上位チームだと苦しい。
そういう状況に、いまのサンガは陥っていると言っていいのではないか。
ちょうどシーズン半分が終わったところだけど、チームとして大きな〝壁〟にぶち当たっているところ。

きょうの先発、中盤で
・井上=アンカー(ホールディング7)
・守備力が高い川﨑、金子=インサイドハーフ(BtoB)
で使ったのも、現状を打破したいという狙いからではないかと推測する。
ボール奪取力が強い3人を中盤に置くことで、
「なるべく相手ゴールに近い位置でボールを奪って、シュートへ」
というシーンをつくりたかったのではないか。

一方、試合終盤でウタカを左ウイングに、荻原を左サイドバックから右ウイングに配置転換したのも興味深かった。
ここ最近、1点が欲しいときは3バックにしていたけれど、きょうは4-1-2-3を堅持。
曺さん用語でいうところの「スイッチ」の位置に、ボールを持てて、なおかつ、カットインからシュートまで運べる選手を置いた格好だろうか。

ーーと、試行錯誤が見られたけれど、結果としては0-1の敗戦。
上福元の神セーブがなかったら、もう2点ぐらいは取られていたかもしれないし。
残念ではあるけれど、妥当な結果なのかな。

さて最後に、スローインに関してはなんとかならんかな?と、あらためて思った次第。
スローインで投げるところがなかったり、受けた選手がダイレクトで返そうとして出し手と息が合わないことが、開幕から繰り返されているような気がして……。
きょうのゲームでは、飯田選手が強くて早いボールをピッチ中央に放ってチャンスになったのが唯一よかった。
一方で試合終了間際、白井→川﨑で起きたミスは残念。
スローイン専門コーチ・Thomas Gronnemark(トマス・グローネマーク)氏のスローイン原則


「基本的にスローインは足もとでピタリと止められるように投げるべき。スネより上だとトラップが難しい」

https://number.bunshun.jp/articles/-/852302?page=2

というのが、プロレベルでも大事なのだな〜と思った。

【Jリーグカッププレーオフステージ第2戦】京都サンガF.C. 0-1 名古屋グランパス

京都サンガF.C. 0-1 名古屋グランパス
日時:2022年6月11日(土)18:33KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(5,831人/雨 20.5℃ 79%)
主審:岡部拓人
90+1′-名古屋/齋藤学

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介(60′-MF8:荒木大吾)
DF31:井上黎生人
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也(67′-FW28:田中和樹)
MF19:金子大毅
MF10:福岡慎平(60′-DF5:アピアタウィア久)
MF16:武田将平(46′-FW11:山﨑凌吾)
FW13:宮吉拓実(54′-FW39:オリグバッジョ・イスマイラ)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ
FW23:豊川雄太

■名古屋グランパス(3-4-1-2)
GK21:武田洋平
DF3:丸山祐市
DF13:藤井陽也
DF4:中谷進之介
MF17:森下龍矢
MF15:稲垣祥
MF16:ウーゴ・レオナルド・シウバ・セレージョ “レオ・シルバ”
MF11:相馬勇紀
MF14:仙頭啓矢(62′-MF7:阿部浩之)
FW10:マテウス・ドス・サントス・カストロ(90+2′-MF46:石田凌太郎)
FW9:酒井宣福(76′-FW19:齋藤学)

ゴール恋しや

試合後の名古屋、長谷川健太氏のコメント。
「前半は『一切つなぐな、しっかり裏に蹴れ』という話をしました」

……それでも、シュートまでは持っていけるのだから困る。
「一切」は言い過ぎにしても、裏のボールを多用されて、京都の前線からのプレッシングが無効化されてしまっていた。
高い位置からボールが奪えない→低い位置でボールを取っても、名古屋の選手のほうが数が多くて、前へボールを運べない、という悪循環。

ということで、後半はウタカをゲームメーカー的な位置に置いて打開しようとしたけれど、ゴールを奪うまでには至らない。
ファイナルサードの局面に持っていけても、楔のパスは入らず、ワンツーでの中央突破は一度も成功せず、いいクロスボールも入らず。
2戦を通して、名古屋の守備の堅さを実感させられたな〜。

ということで、Amazonプライム・ビデオでのスカパー!チャンネルは解約と……。

【Jリーグカッププレーオフステージ第1戦】名古屋グランパス 6-1 京都サンガF.C.

名古屋グランパス 6-1 京都サンガF.C.
日時:2022年6月4日(土)16:03KO
会場:名古屋市港サッカー場(5,234人/晴 26℃ 44%)
主審:小屋幸栄
15′-名古屋/稲垣祥
49′-名古屋/稲垣祥
58′-京都/山﨑凌吾(右足←荻原)
63′-名古屋/丸山祐市
73′-名古屋/マテウス・ドス・サントス・カストロ
81′-名古屋/マテウス・ドス・サントス・カストロ
90+3′-名古屋/相馬勇紀

■名古屋グランパス(3-4-1-2)
GK21:武田洋平
DF4:中谷進之介
DF13:藤井陽也
DF3:丸山祐市
MF17:森下龍矢
MF15:稲垣祥
MF16:ウーゴ・レオナルド・シウバ・セレージョ “レオ・シルバ”(86′-MF31:吉田温紀)
MF11:相馬勇紀
MF14:仙頭啓矢(65′-MF7:阿部浩之)
FW10:マテウス・ドス・サントス・カストロ
FW9:酒井宣福(86′-MF46:石田凌太郎)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:若原智哉
DF14:白井康介(78′-MF8:荒木大吾)
DF5:アピアタウィア久
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太(43′-警告*2=退場)
MF10:福岡慎平(46′-MF19:金子大毅)
MF16:武田将平
FW7:武富孝介(78′-FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ)
FW11:山﨑凌吾(83′-FW50:大前元紀)
FW18:松田天馬(53′-FW28:田中和樹)

しかし、この写真が表紙に使われることはなかった。

川崎フロンターレとのとの死闘に全てを出し尽くした京都は、続くカップ戦、名古屋グランパスにウソのようにボロ負けした――。

まさに、スラムダンクのナレーションで読み上げられるような試合!!

川崎選手が厳しい判定で前半に退場してしまったという不運はあったにせよ、裏へのパスで簡単い守備ラインを破られすぎてしまった。
そこに、麻田や荒木のクリアミス、若原の判断ミスも相づいてしまっての6失点だった。

不運な部分もあるし、曹さんが振り返っていたように「お粗末」な部分もある。
ま、大量失点を反発材料にして、次6点以上取って勝つしかないってことで。

【JFA第102回全日本サッカー選手権大会2回戦】京都サンガF.C. 3-1 高知ユナイテッドSC

天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会 2回戦 【match44】
京都サンガF.C.(J1) 3-1 高知ユナイテッドSC(高知県代表)
日時:2022年6月1日(水) 19:00KO
会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(1.708人/晴 22.5℃ 46%)
主審:中井敏博
68′-高知/赤星魁麻
81′-京都/山﨑凌吾
98′-京都/大前 元紀
105+1′-京都/山﨑凌吾

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK32:マイケル・コーネリス・ウッド
DF8:荒木大吾
DF31:井上 黎生人
DF4:ホルネイケル・メンデス・マレイロス
DF6:本多勇喜(70′-DF3:麻田将吾)
MF19:金子大毅
MF25:中野桂太(53′-MF10:福岡慎平)
MF50:大前元紀(105+1′-DF5:アピアタウィア久)
FW13:宮吉拓実OUT (60′-FW23:豊川雄太)
FW39:イスマイラ(60′-FW11:山﨑凌吾)
FW28:田中和樹(70′-MF18:松田天馬)

【J1第16節】京都サンガF.C. 1-0 川崎フロンターレ

京都サンガF.C. 1-0 川崎フロンターレ
日時:2022年5月29日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万7,417人/晴 36℃ 20%)
主審:谷本涼
60′-京都/オウンゴール(川崎/佐々木旭←荻原)

■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK21:上福元直人
DF14:白井康介
DF5:アピアタウィア久
DF3:麻田将吾
DF17:荻原拓也
MF24:川﨑颯太
MF10:福岡慎平(73′-DF31:井上黎生人)
MF16:武田将平
FW27:山田楓喜(46′-FW13:宮吉拓実)(90+3′-MF7:武富孝介)
FW9:ピーター・マドゥアブチ・ウタカ(88′-FW11:山﨑凌吾)
FW18:松田天馬(90+3′-FW23:豊川雄太)

■川崎フロンターレ(4-1-2-3)
GK1:チョン・ソンリョン
DF13:山根視来
DF5:谷口彰悟
DF7:車屋紳太郎
DF15:佐々木旭(88′ -MF31:山村和也)
MF8:橘田健人
MF14:脇坂泰斗(70′-FW20:知念慶)
MF19:遠野大弥(61′-MF16:瀬古樹)
FW11:小林悠
FW9:レアンドロ・ダミアン・ダ・シウヴァ・ドス・サントス(61′-MF41:家長昭博)
FW24:宮城天(46′-FW23:マルシオ・アウグスト・ダ・シウヴァ・バルボーサ “マルシーニョ”)

松田天馬選手(京都)
「とてもハードな試合になりました(微笑)。
90分を通して球際だったり走力だったりで負けないという気持ちを出せたことが、勝利につながったと思います(微笑)。
川崎は攻撃の質が高いですし、守備の局面は戻ってスペースを埋める1歩、2歩の差で失点に繋がる危険性があります(微笑)。
その部分で、チーム全体で協力できたと思います(微笑)。
(ーー自身のJ1通算100試合目を白星で飾ったことについて)
チームとして苦しい時期が続いた中での勝ちでもあったので、うれしいです(微笑)。
ただ、この勝利を次に繋げないと意味がありません。
きょうの試合で出た課題を修正して、次戦に臨みたいと思います(微笑)。
(ーー1万7000人以上がスタジアムに集まったことについて)
声援のおかげでいつも以上にパワーが出たというか(微笑)。
皆さんのおかげで結果につながったと思うので、次もよろしくお願いします(微笑)。
一緒に頑張りましょう(微笑)!」

曺貴裁コーチ(京都)
「フロンターレさんは、ここ数年何度もタイトルを取っているチーム。
われわれは胸を借りるつもりで戦いました。
リーグ戦で6試合勝てていなかったですが、長いシーズンの中ではじゅうぶんありうること。
しかし信念を変えたり、やるサッカーを変えるつもりはまったくありませんでした。
前節のマリノス戦で振り回されたところから、多少ボールは持たれましたけれど、いい形で点を取って、その後試合に出た全員がファイティングスピリットを出してくれたと思います。
また出られなかった選手も、きょうの戦いをベースにしてさらに強くなろうという気持ちが強くなったでしょう。
きょう勝てたことを、選手たちに感謝したいです。
(ーーゲームを振り返ってよかった部分、修正が必要な部分は?)
相手とボールを奪い合う部分できょうは負けていなかったですし、前半より後半のほうが内容はよかったと思います。
一方でできなかったところはあるとは思いますが、マリノスさんとの試合から中3日で、めげずにこういうゲームができたことは誇らしく、選手の成長を感じます。
何より、きょうはたくさんのお客さんに後押ししてもらえました。
サンガスタジアムはヨーロッパのスタジアムに負けないようになってほしい。
そう常々思っているので、お客さんにも感謝しなければなりません」

鬼木達コーチ(川崎)
「(ーー4年ぶりとなる連敗となったが?)
決定機のところで決め切らないと、こういう結果になってしまう。
途中システムを変えて前線の人数を増やして、コンビネーションで崩そうとしたが、ゴールは奪えなかった」

いとしさと走る力と心強さと

広島、横浜FM相手の〝連続完敗〟で迎えた、王者・川崎との一戦。
京都にとって、この試合でなにより必要なのはリバウンドメンタリティー、だった。

2試合続けて、前からのプレスを無効化され、相手にペースを握られ続けた。
いまやっているサッカーは、J1上位チームには通用しないのではないか?ーー。
そう不安に思ってしまうのも仕方ないところだろう。
水曜日の試合から中3日。
その間、チームで昨シーズンの映像を見返したりすることで「攻守に積極的な姿勢」を再確認したという。

そして京都の選手が自信を取り戻す担保となったのは、確かな運動量だった。
松田天馬、山田楓喜、水曜日に試合では未出場だった2人を〝スイッチ〟のポジションで起用。
試合開始から激しくボールを追い回すことで、川崎にペースを握らせなかった。
宮吉&武富の2人に比べれば攻撃力に劣るのかもしれないけれど、きょうの試合、特に前半は0に抑えて「やれる」「戦える」という気持ちになることが大切だったと思う。

このような流れで迎えた後半、オウンゴールとはいえ相手を崩した形で先制。
川崎の攻勢に対しても、3バックに切り替えることで完封することができた。

もちろん、レアンドロ・ダミアン、マルシーニョ、小林悠……。
川崎が決定機でシュートがミスしてくれて、助けられた部分も大いにあるだろう。
また、川崎のスタイルが地上戦中心で、京都にとって比較的戦いやすかったという要因もあるかもしれない。
横浜FMのようにディフェスライン裏にガンガン走ってきて、なおかつ、そこにピタリとロングパスが通ってくるようなチームには、ハイラインハイプレスはどうしても苦しいからね。

しかし、ラッキーな部分もあったにせよ、勝利は勝利だ。
6戦勝利なしの、よくない流れを断ち切れたこと。
曺さんがいうように、自分たちのやり方にまた自信を持てたこと。
チームとして、ひとつの壁を乗り越えられたことetc…
この勝ちの〝価値〟は、はてしなく大きい。

よーし、この勢いで次戦だ!
……と思ったら、代表ウィークを挟むせいで鹿島戦は6月18日とは。
いいところでおあずけを喰らったような気分だな〜。