【J2第14節】京都サンガ 1-4 FC東京

京都サンガ 1-4 FC東京
◇日時:2011年5月28日(土)16.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(雨 20.3℃ 94%/5330人)
◇主審:中村太
14分【F東】梶山陽平
20分【京都】内藤洋平
30分【F東】田邉草民
37分【F東】大竹洋平
58分【F東】田邉草民

■京都サンガF.C.(3-4-2-1)
GK1:水谷雄一
DF6:染谷悠太
DF3:森下俊
DF16:福村貴幸
MF19:内藤洋平
MF4:秋本倫孝(51分-MF18:加藤弘堅)
MF7:チョン・ウヨン
MF15:中山博貴(69分-MF11:鈴木慎吾)
FW23:中村充孝(58分-FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール)
FW10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
FW31:久保裕也

■FC東京(4-2-3-1)
GK20:権田修一
DF2:徳永悠平
DF3:森重真人
DF6:今野泰幸(90+2分-DF36:ジェイド・ブロンソン・ノース)
DF14:中村北斗
MF4:高橋秀人
MF10:梶山陽平(85分-MF32:上里一将)
MF27:田邉草民
MF22:羽生直剛(79分-MF39:谷澤達也)
MF19:大竹洋平
FW9:ホベルト・セーザル・ザルヂン・ホドリゲス “ロベルト・セザー”

▼みずから負けに行くサッカー
新ユニ発表会で思いついて、心にしまっておいたことを、今こそ書こう。
「ユニフォームの色みたいに、チームが分裂してるぜ!!」
はぁーあ、っと(ため息)。

ゲームを振り返ると、きょうは選手がちょっと入れ替わった。
染谷と秋本が帰ってきたため、前節最悪の出来だった内野がベンチへ。
そして、左サイドは博貴がインで、太亮は一気にベンチ外。
開幕水戸戦以来の、ワイドに内藤と博貴という「ボールが持てる選手」を置いた布陣に戻してきた。

ところが、やっているサッカーは今までと変化がなかった。
「インテンシティ」——強さと集中に欠けたサッカー。
守備では
「わざと相手にチャンスを与え」
攻撃では
「わざと自分たちからチャンスを潰している」
そんなふうにしか見えないのだった。

まず守備。
F東は平山も高松もケガで、リスク回避のロングボールサッカーから
「ショートカウンター志向のサッカー」
に変わってきている。
そんなF東がやりやすいような、守り方をしてしまった。
具体的には、中盤でかんたんにミスパスをして相手にボールを渡す。
その勢いで攻め上がってきた相手に対し、マークが付ききれない。
とくに、中盤から駆け上がってくる選手をあっさりフリーにしてしまう。
失点は「4」で済んだけど、被決定機はもっとあったはず。

ついで、攻撃。
いつものように、バイタル手前でのパス回しに終始。
アタッキングサードでの崩しは、
「くさびのパスを受けた受け手がダイレクトに叩く」
ばかりだった。
そして、このダイレクトがことごとくアバウトで、味方の選手が誰もいないところに出されてばかり。
選手間のイメージの共有などまるでない。
なのに、ひらすら理想を追い求めているような感じだったな。
求道サッカー、とでも呼びたいな。

でね。
唯一の得点は、ペナの近くで充孝が粘り強くキープして、久保のシュート体勢を作ってから生まれたもの。
これが現実。
相手が守備を固めている中をダイレクトなパス交換で突破するなんて、バルセロナぐらいしかできませんよ。
で、そのバルサだってパス交換に、ドリブル突破を交えてチェンジオブペースをくり返している。
京都はドリブルで相手をかわせる選手がほとんどいないから、パス交換が単調きわまりない。
で、シュートにすらいけないで、相手にボールを渡してしまう。

つーことで、きょうもまた負けるべくして負けたかー、というのが感想。
ネガティブで申し訳ない。
もしこのサッカーで経験を積み重ねたいなら、もう外国籍選手は外したほうがいいんじゃないか、と。
極論だけど、ヂエゴ、ドゥトラ外して、このサッカーで2〜3年土台作りを図るというなら、まだ納得もいくんだけどな。
ちょうどことしのJ2は降格制度もないんだし。
今のサッカーでほとんどの相手に通用してない現実を見ると、そういう「割り切り」もアリとさえ思ってくるなぁ〜。

【J2第13節】ギラヴァンツ北九州 1-0 京都サンガ

ギラヴァンツ北九州 1-0 京都サンガ
◇日時:2011年5月22日(日)13.03キックオフ
◇会場:北九州市立本城陸上競技場(晴 22.6℃ 70%/2911人)
◇主審:大西弘幸
90+4分【北九】レオナルド・アウグスト・ヴィエイラ・モレイラ

■ギラヴァンツ北九州(4-1-3-2)
GK31:佐藤優也
DF13:関光博
DF26:宮本亨
DF16:福井諒司
DF22:多田高行
MF5:桑原裕義
MF17:木村祐志(82分-MF20:レオナルド・アウグスト・ヴィエイラ・モレイラ)
MF21:安田晃大
MF14:森村昂太
FW11:池元友樹
FW4:長野聡(85分-FW19:林祐征)

■京都サンガ(3-4-2-1)
GK1:水谷雄一
DF32:内野貴志
DF3:森下俊
DF16:福村貴幸
MF19:内藤洋平(88分-MF18:加藤弘堅)
MF8:安藤淳
MF7:チョン・ウヨン
MF17:中村太亮(75分-MF15:中山博貴)
FW23:中村充孝
FW10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ(77分-FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール)
FW31:久保裕也

▼ラストワンプレイで
うっひゃー。
まさに、最後のプレイで失点。
北九州との初対戦は黒星という結果でエンディングでした。

まー、しかし、いつまで同じことくり返してるんだー、というのが率直な感想ですかね!
サイドでスペースが空く守備。
シュートまで時間がかかる攻撃。
音楽でいうなら、転調がないコード進行という感じ?
もうちょっと泣かせるコブシでも聞かせてほしいぜ。

なもんですから、失点したときも
「あー、やっちまったか」
って思っただけで、ショックは少なかったり。
京都ファンのかたも、そう思いませんでしたか?

▼とりあえず、守りから
とはいえ、きょうは相手のミスも多く、高い位置からボールが奪え、決定機もあった。
充孝が決めてりゃなー!!
ドリブルのリズムは異次元。
しかし、シュートは真正直。
2回あったチャンスも、キーパーにぶち当ちゃった。
シュートもちょっとワンタイミングずらせようにしてね…。

そして、ワタクシも今季ずっと黙ってたんですが(苦笑)、内野くんが1対1に弱いことも他チームにばれちゃったし。
失点直前も池元にちぎられたり、簡単にワンフェイクで振り切られてしまうのが見ていて怖すぎる。
北九州はクロスをファーに振って、そこで長身FWに当てて折り返して、京都の守備のほころびを作ろうとしてた。
でもって、「穴」として京都の右サイドを見つけたんでしょうねぇ。

というか、北九州はすごいいいサッカーでした。
キーパーから丁寧に繋いで、グラウンダーの縦パスを入れていく。
そこでしっかりくさびを入れる。
京都も縦パスはあったんだけど、可能性の薄いスルーやダイレクトで相手にボールを渡してしまっていた。

まぁでも、こんなサッカーをくり返しててもしょうがないんで、まずは守備構築をしっかりしたいところ。
サイドでスペースが空いて、かんたんにクロスをあげられたりボックスに入られたりする。
そういった不用意さをなくして、チーム全体でうまく守りたい。
センターバックに人材が欠けるので、4バック導入も検討してほしいなぁ。
次の東京戦まで、大木さんがどういった修正をするかですね。
ちょっと今のシステムは、このメンバーにはフィットしてないんじゃないか、と思いながら筆を置かせて頂きまーす。

【J2第12節】京都サンガ 0-0 カターレ富山

京都サンガ 0-0 カターレ富山
◇日時:2011年5月15日(日) 13.04キックオフ
◇会場:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(晴 27.1℃ 19%/5464人)
◇主審:村上伸次

■京都サンガF.C.(3-4-2-1)
GK1:水谷雄一
DF32:内野貴志
DF3:森下俊
DF4:秋本倫孝(72分-警告*2=退場)
MF18:加藤弘堅(69分-MF8:安藤淳)
MF7:チョン・ウヨン
MF19:内藤洋平
MF17:中村太亮
FW23:中村充孝(74分-DF16:福村貴幸)
FW10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ
FW31:久保裕也(81分-FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール)

■カターレ富山(3-3-3-1)
GK1:内藤圭佑
DF2:足助翔
DF27:吉川健太
DF4:江添建次郎(86分-MF5:舩津徹也)
MF6:西野誠
MF15:平出涼
MF7:朝日大輔
MF8:大西容平
MF9:黒部光昭
MF14:ソ・ヨンドク(71分-FW17:木本敬介)
FW10:苔口卓也(71分-FW20:関原凌河)

▼納得の無得点
少しやり方を「CHANGE」した。
しかし、内容は「CHANGE」できず。
そんな、本日の京都でした。

変更点は、ドゥトラを下げて中村充孝を前線に入れたこと。
3トップはワイドに張るというより、やや引いた位置に入った。
1トップ、2シャドーのようなスタイル。
類型に当てはめるなら、去年セリエAに旋風を巻き起こした「ジェノア、ナポリ型の3-4-2-1」のフォーメーションだ。

その成果か、多少ボールを持てるようになり、前半はいい時間帯が続いた。
相手のバイタルの前でボールを回すシーンもあった。
しかし、その先が…。
シュートまでにいかないのだ。
90分で暫定5本…って、守ってカウンターのチームの数字とたいしてかわらないじゃん!

相手が守りを固めた前で、ボールを左右に動かし、ワンツーを試みて、ボールを奪われる。
バイタルエリアの前で、車のワイパーのようにボールを動かしているような感じ。
「ワイパー掃除」で、決定機も綺麗になくしちゃってたのだった。

本当は、「ワイパー掃除」に加えて、強引な突破や華麗なドリブルが入れば、相手も守りにくくなるはず。
だけど、そういったプレイをしていたのが、久保ぐらい。
いやー、久保のセンスは突出していたな。

対して、ヂエゴは単独突破ができないぶん、味方が近くに来てワンツーができるのを待っていた。
おかげで時間がかかってしまって、リズムが崩れちゃっていたと思う。

▼とりあえず混戦でよかった
守りにかんしては、無失点。
とはいえ、きょうは富山の攻撃陣に助けられていた面も大きい。
栃木や徳島と比べると、オフェンスの迫力がワンランク、ツーランク落ちると言わざるをえないのではないか。

でも、その栃木が大分に負けちゃったんだよね。
ことしのJ2は混戦必至。
京都はだいぶ出遅れているけど、独走するチームがないだけに、まだ「終わってない」。
次節・北九州戦で、もう一度まき直してほしい。
そして、その次の「全勝宣言」FC東京戦に繋げてほしいな。

【J2第11節】徳島ヴォルティス 2-1 京都サンガ

徳島ヴォルティス 2-1 京都サンガ
◇日時:2011年5月8日(日)13.05キックオフ
◇会場:徳島県鳴門市鳴門総合運動公園陸上競技場 “ポカスタ”(晴 23.2℃ 69%/4694人)
◇主審:前田拓哉
23分【徳島】エリゼウ・フェレイラ・マルシアーノ(←CK)
47分【京都】久保裕也(右足ミドル)
64分【徳島】西嶋弘之

■徳島ヴォルティス(4-1-2-3)
GK21:オ・スンフン
DF25:平島崇
DF4:エリゼウ・フェレイラ・マルシアーノ
DF2:三木隆司
DF6:西嶋弘之
MF27:デイヴィッドソン・ジュン・マーカス “ディビッドソン純マーカス”
MF8:倉貫一毅
MF17:衛藤裕(75分-MF14:濱田武)
FW10:島田裕介(88分-FW7:徳重隆明)
FW18:佐藤晃大(83分-FW19:杉本恵太)
FW13:柿谷曜一朗

■京都サンガF.C.(3-4-3)
GK1:水谷雄一
DF5:アライール・ヂ・ソウザ・カマルゴ・ジュニオール
DF3:森下俊
DF16:福村貴幸
MF18:加藤弘堅(78分-MF22:駒井善成)
MF7:チョン・ウヨン
MF19:内藤洋平(70分-MF15:中山博貴)
MF17:中村太亮
FW9:セルジオ・ドゥトラ・ジュニオール
FW31:久保裕也(87分-FW28:キム・ソンヨン)
FW10:ヂエゴ・ヂ・ソウザ・ガマ・シウヴァ

▼変わらぬ悩み、必然の敗戦
セットプレイとセットプレイからの流れで2失点。
17歳・久保の個人能力による1得点。
セットプレイに弱く、流れからゴールチャンスを作れない——開幕からの「悩み」はいまだ改善されていない、というのが感想です。
はぁぁ、っと…。
今井社長が声を震わせながら土下座しちゃう日も近いな。

さて。
まず守備だけど、ハイボールにたいして強く大きくクリアできる能力をもった選手がピッチにいない。
クリアが弱く、かつ、アバウトだから、セットプレイとそのセカンドからピンチを招く、という…。
姉歯さん建築並みの「構造的な問題」があるから、この悩みはずっと続きそうだ。
増嶋が、FWの後ろからでもハイボールをドン!とクリアしている光景が懐かしく思えるほど。

逆に攻撃は、パス回しがだいぶできるようになっていた。
しかし、それは徳島が先制した後。
相手がリトリートしてくれたからこそ、パスが回せる余地があったとも言える。

ただ、そのパスが問題で。
単純にパススピードが遅いせいで、相手の守備陣を混乱させるまでには至らない。

1)サイドで基点を作って、パス交換
2)突破が出来ないで、真ん中に戻す
3)真ん中で糸口が見つからないので、逆サイドへ
4)可能性の薄いクロス、真ん中に人がいない
5)相手にカウンターのチャンス
というのの、繰り返し。

パス回しがパス回しに過ぎない。
シュートに行くためのパスにならない。
そんな感想が残った90分だった。

▼目立ったのは久保ぐらい
あと、京都のプレイヤーが全体的に簡単にボールを失うシーンが多いのも気になるところ。
前半開始から、徳島の佐藤が身体を張って「攻撃の基準点」になっていたのとは大違い。
相手のディフェンダーひとりに寄せられただけで、体勢を崩したり、安易なバックパスに逃げたり。
なもんで、敵陣の深い位置で「くさび」が打てず、ゴールが遠かったんじゃないでしょうか。

そんななかで、唯一気を吐いていたのが、久保裕也。
懐の深いキープと、プレスが2枚ぐらいあっても突破に入ろうという気持ちを見せていた。
前線と中盤「コンダクター」タイプの選手が多い中で、久保とドゥトラのドリブルだけが攻撃に変化を与えていたなぁ。

そういえば、大木コーチの甲府時代は最前線に、バレーや茂庭…じゃなかった茂原岳人といったポストプレイヤーがいた。
それで、ウイングの長谷川、石原や、中盤の藤田らが得点を決めていたと思う。
ヂエゴがどうしても中盤に降りて来ちゃう今、最前線でキープができる選手がいれば、久保、ドゥトラも生きてきそうなんだけど。

まとめとしては、守備にも前線にももう1枚選手が欲しいってことになっちゃうな。
あるいは、いまいる選手層で、成熟のときを待つか。
前も書いたけど、今季、少なくとも前半戦はきょうのような厳しい戦いが続きそうだ。

【京都サンガ】宮吉が左足第5中足骨骨折で全治3か月

宮吉!
前節で負傷退場していたが、香川と同じ、小指の骨折と判明した。
後半戦には間に合うけど、もともと層の薄いFWだけに痛すぎるのは事実。
いよいよユース頼みになりそうだなぁ。

宮吉拓実選手の負傷について