京都サンガF.C. 1-1(PSO 5-4) 名古屋グランパスエイト
日時:2026年3月22日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム “サンガS”(1万8,841人/曇り 15℃ 35%)
主審:高崎航地
19′-名古屋/甲田英將
77′-京都/マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス(ヘッド←平戸)
※Penalty Shoot-out
名古屋:○稲垣祥 ○高嶺朋樹 ×中山克広 ○三國ケネディエブス ○永井謙佑
京都:○マルコ・トゥーリオ ○奥川雅也 ○平戸太貴 ○ユン・ソンジュン ○福田心之助
■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK1:太田岳志
DF22:須貝英大
DF50:鈴木義宜
DF34:エンリケ・ヂ・ソウザ・トレヴィザン
DF44:佐藤響(46′-DF2:福田心之助)
MF25:ユン・ソンジュン
MF48:中野瑠馬(73′-FW17:アレックス・アパレシード・ヂ・ソウザ・アウカンタラ)
MF16:平岡大陽(61′-MF39:平戸太貴)
FW7:奥川雅也
FW11:マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス
FW77:新井晴樹(61′-MF99:本田風智)
■京都サンガF.C.(3-4-2-1)
GK35:ピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾 “ピサノアレックス幸冬堀尾”
DF2:野上結貴(59′-DF20:三國ケネディエブス)
DF13:藤井陽也
DF31:高嶺朋樹
MF19:甲田英將(80′-DF44:森壮一朗)
MF14:森島司(59′-DF55:徳元悠平)
MF15:稲垣祥
MF27:中山克広
FW7:和泉竜司(80′-MF33:菊地泰智)
FW22:木村勇大
FW11:山岸祐也(35′-FW18:永井謙佑)
3月のバッド・チューニング
個人能力が高い選手たちに「ミシャ式」が浸透すると、やはり手強いね……(ゴクリ)。
結果的には勝ち点2は取れたものの、前半と後半最後の10分間ぐらいはほぼ名古屋のペース。
名古屋の変幻自在な立ち回りに、特に前半の京都は速攻もできず、遅攻でも決定機をなかなかつくれなかった。
あらためて、京都が沈黙を強いられた理由はどこにあっただろう?
攪乱された「捕まえる基準」
京都の最大の武器はもちろん、前線からの連動したハイプレス。
ところが、この日の名古屋は可変システムを駆使することで、京都のプレスを巧みにずらし続けた。
名古屋のビルドアップは、攻撃時には左右のセンターバックが幅を取り、ボランチの一角が最終ラインに降りることで4バックのような形へと変貌する。
その状態で、名古屋の1トップ2シャドーが中盤まで降りてボールを引き出し、空いたスペースを後方から上がってきた選手が突いてくる。
この「降りる動き」と「上がる動き」の交差に対し、京都の中盤は前に行くかのか、ステイするのかという二択を常に迫られることになった。
曺さんが試合後に「相手が可変し、プレッシャーがかからなかった」と振り返った通り、京都の選手たちは「誰を、どのタイミングで捕まえるべきか」という判断基準がなかなか定まらないようだった。
もしかして、名古屋の山岸祐也が早々負傷交代しなかったら、もっと苦戦してたかもしれないなぁ。
また、名古屋の左CBに入った高嶺朋樹が見せた(ミシャ札幌時代の福森晃斗を彷彿とさせる)鮮やかなサイドチェンジは、京都の守備スライドをしばしば遅らせていたことも記しておきたい。
封鎖された「中央経由のビルドアップ」
ハイプレスが信条の京都にとって、守備でハメきれないことは攻撃の出発点が定まらないことにも直結する。
高い位置で奪えれば即座にショートカウンターで相手の背後を突けるけれど、それを名古屋の可変によって封じられた結果、京都は試合の主導権を握ることが困難になった。
さらに、京都がボールを保持した局面においても、名古屋の守備戦術は整理されていた。
京都のビルドアップにおける心臓部であるアンカーのユン・ソンジュンに対し、名古屋は森島司や稲垣祥らがマーク。
マンツーマン気味に封じることで、京都のパスルートは遮断される。
中央の停滞は、サイド攻撃にも悪影響を及ぼす。
本来「ミシャ式」の弱点とされるウイングバックの背後のスペースは、京都にとって狙い目となるはず。
しかしそこを突くためには、まず中央や内側のレーンで相手のプレスを一度剥がし、名古屋の守備ブロック全体を横に揺さぶる「前段(プレリュード)」が不可欠だ。
今回の京都は、その前段で名古屋の〝網〟に捕まってしまったため、背後のスペースは「見えているのに届かない」という、もどかしい状況が続いた。
追いつけることが2026年の〝強み〟
後半、交代選手を投入して攻撃に厚みが加わったこと、さらに名古屋の運動量も落ちてきたことで、京都がボールを持つ時間が増えていく。
73分には〝秘密兵器〟アレックス・ソウザを投入し、須貝を右CB、奥川を左ウイングバックにした3バックへ変更。
これが、77分のマルコ・トゥーリオの同点弾へと繋がった。
そのあと一気に攻勢……といければよかったんだけど、名古屋のパワープレイが効果的でなんとか同点で凌ぎきったというのが正直なところだろう。
そして、PK戦で名古屋の中山選手が外してくれて、執念で勝ち点2を掴み取った。
試合後、PK勝ちなのに「飛び跳ねろ」をやったので、あれっ?と思ったら、
「試合後に、僕のほうからサポーター『勝ち点1か勝ち点2かでは優勝を目指す上で明らかに違うので、きょうは〝勝ち〟として踊らせてもらえますか?』とお願いしました」(曺さんのコメントより)
ということだった様子。
コーチ陣としても、追いつけたことに一定の手応えがあったということだね。
ただ、この日露呈した「可変システムへの対応」は京都にとって今後の大きなテーマとなるはず。
昨シーズン、似たタイプの柏にホーム&アウェーともかなり苦戦したことを思い出したりした。
そんなわけで、次節はインターナショナルマッチデイの関係で2週間後、ガンバ大阪戦だ(4月はガンバ戦が2回!!)。