京都サンガF.C. 2-0 アビスパ福岡
日時:2026年2月22日(日)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム”サンガS”(1万5,322人/晴れ 19.9℃ 49%)
主審:清水勇人
32′-京都/ハファエウ・エリアス・ダ・シウヴァ “パパガイオ”(右足)
77′-京都/マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス(右足)
■京都サンガF.C.(3-2-4-1)
GK1:太田岳志
DF22:須貝英大
DF50:鈴木義宜
DF34:エンリケ・ヂ・ソウザ・トレヴィザン
MF25:ユン・ソンジュン(90+5′-MF32:齊藤未月)
MF6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス
MF2:福田心之助(90+5′-DF40:石田侑資)
FW11:マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス(90+2′-MF77:新井晴樹)
FW18:松田天馬(78′-MF7:奥川雅也)
MF44:佐藤響(90+5′-DF15:永田倖大)
FW9:ハファエウ・エリアス・ダ・シウヴァ “パパガイオ”
■アビスパ福岡(3-4-2-1)
GK24:小畑裕馬
DF5:上島拓巳
DF37:田代雅也
DF16:岡哲平
MF29:前嶋洋太(59′-DF33:山脇樺織)
MF8:奥野耕平(83′-FW27:道脇豊)
MF11:見木友哉
MF22:藤本一輝(69′-DF47:橋本悠)
FW18:佐藤颯之介(59′-FW25:北島祐二)
MF14:名古新太郎
FW9:シャハブ・ザヘディ(69′-FW7:碓井聖生)
さぁしっかり狙いを定めて いつものようにおやり
福岡の塚原真也さん、京都ユース出身なのかッ!
白髪まじりの髪と髭、スーツの着こなし——。
40歳とは思えない威厳があるね。
その塚原さん、試合後のフラッシュインタビューでは
「京都の3バックは正直予想してなかった」
と言っており、特に前半京都にペースを握られたことを悔やんでいた。
一方、曺さんは試合内容に手応えがあったのか、インタビューでいつもより饒舌だった。
発言の中で聞き逃せない点が、
「彼ら(福岡)の嫌がること、良さを出させないようにゲームを進められたので、“2026年バージョンのサンガ”が少し見せられた」
「フォーメーションを変えたのではなく、“立ち位置”を少し変えた」
「選手がお互いの距離感を縮めながら、セカンドボールを回収し最短でゴールに向かってくれた」
の3点だろうか。
さて、きょうの試合で見せてくれた”2026年バージョンのサンガ”とは、いったいどんなものだろうか?
3つの解像度から見えたことを、ちょっとメモっておこう。
▼”2026年バージョンのサンガ(1)”=3バックという選択肢
いちばん荒い解像度でも分かるのは、3バックがオプションとして使えそうということだ。
昨シーズンの京都サンガは、高さがある選手を前線に置いてハイボールを放り込んでくる相手に苦戦することが多かった。
他ならぬ福岡にも、ロングボールを打ち込まれ続け、アディショナルタイムに2点取られ引き分けに持ち込まれたこともあった。
また、前節もオ・セフンに競り負けること、多々。
きょうの3バックの左右は、高さに定評のあるエンリケ・トレヴィザン、身長の割には空中戦に強い須貝。
おもにこの2人を競らせることで、シャハブ・ザヘディ相手に制空権を握ることに成功した。
また2枚のセンターハーフが、空中戦のこぼれ球をうまく回収することができていた。
真ん中に入った鈴木のラインコントロールで、最後までラインを高くキープ。
攻撃でも、ウイングバックが幅を取り、左右CBも加勢。
いい距離感と角度でボールを動かし、開幕戦と前節に比べて有機的にゴール前まで迫れていた。
ということで、対戦相手の戦い方に応じて、3バック、4バック、使い分けができそうな期待をさせてくれる出来だった。
▼”2026年バージョンのサンガ(2)”=宮本&原&福岡不在の戦い方
昨シーズンの京都サンガにおいて、最終ライン+アンカーの関係は特に良好だった。
宮本が最終ラインからボールを持ち運び、福岡がバランサーとして宮本が上がった穴を埋める。
そうすることで相手のファーストディフェンダーを剥がして、中盤まで侵入し、攻撃に厚みを加えていた。
いわば、宮本が「隠れた前進装置」だったのだ。
今季宮本がいなくなって、同じクオリティで攻撃に関与できる人を探すのも難しい。
前節も、CBが前進できず、アンカーが相手を背負ってボールを受けたり、相手プレスを回避するのに苦労していた印象がある。
きょうは3バックにして、ボールを持ち運ぶ役割は主に2センターハーフ、ジョアン・ペドロと先発に抜擢されたユン・ソンジュンに託された。
齊藤未月でも米本でもなくユン・ソンジュンが選ばれたのは「ボールキャリー」に長けているからではないだろうか。
そして、この2人コンビが予想外と言っていいぐらいに機能していた。
もうひとつは原大智の代役問題。
開幕から2節は3トップやジョアン・ペドロを目がけて蹴っていたけど、前線で起点をつくれていたとは言い難かった。
で、きょうは「前節で高さがある選手がいなければウイングバックに蹴ればいいじゃない」とばかりに(!?)、右ウイングバックの福田に目がけて蹴ることが多かった。
ロングボールのターゲットはやはりサイドにしたい、ということだろうか。
まとめると、退団した選手の代わりを別の選手にやらせるのではなくて、「構造」を変えた。
そして、個人が担っていた機能をチーム全体へ分散させた、ということだ。
▼”2026年バージョンのサンガ(3)”=「守りながら攻める」
さらに俯瞰してみてみると、攻守ともに昨季よりも「ポジショナル」な戦い方に舵を切っているように思える。
京都サンガのサッカー/曺さんのサッカーといえば、相手ボールホルダーへハイプレス。
ボールを奪えば後ろからどんどん人が追い越していく、ハイテンションなスタイルが代名詞といえるだろう。
ただ、今季に関しては、ボールを持っても相手の守備人数が一定数いれば「攻め急がない」シーンが多いように感じるのだ。
常にボール周辺に人数が揃えながら攻撃を進め、無闇にゴール前にクロスを放り込まない。
裏返して言えば、失っても即3〜4人が近くにいる→ ボール奪取ができるようになっているということ。
攻撃構造そのものが守備ブロックになっているわけだ。
その結果、ボールロスト→カウンターで被弾というリスクも抑えられる。
……ってこれは、3節を見ての推測なので正しいかはわかならい。
もう少し観戦を続けて、京都サンガの変化を探ってみよう。