京都サンガF.C. 2-0 ヴィッセル神戸
日時:2025年12月6日(土)14:03KO
会場:京都府立京都スタジアム”サンガS”(2万74人/晴13℃45%)
主審:御厨貴文
38′-京都/マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス(右足)
77′-京都/ハファエウ・エリアス・ダ・シウヴァ “パパガイオ”(左足マルコトゥーリオ)
■京都サンガF.C.(4-1-2-3)
GK26:太田岳志
DF2:福田心之助(79′-MF44:佐藤響)
DF24:宮本優太
DF50:鈴木義宜
DF22:須貝英大
MF10:福岡慎平
MF6:ジョアン・ペドロ・メンデス・サントス
MF18:松田天馬(88′-MF8:米本拓司)
FW11:マルコ・トゥーリオ・オリヴェイラ・レモス(88′-MF29:奥川雅也)
FW9:ハファエウ・エリアス・ダ・シウヴァ “パパガイオ”(90+5′-MF27:山田楓喜)
FW14:原大智
■ヴィッセル神戸(4-1-2-3)
GK1:前川黛也
DF24:酒井高徳(71′-MF2:飯野七聖)
DF4:山川哲史
DF3:マテウス・ソアレス・トゥーレル
DF41:永戸勝也
MF6:扇原貴宏
MF7:井手口陽介(57′-MF25:鍬先祐弥)
MF9:宮代大聖(57′-FW27:エリキ・ナシメント・ヂ・リマ)
FW13:佐々木大樹(86′-FW26:ジェアン・パトリッキ・リマ・ドス・ヘイス)
FW10:大迫勇也
FW23:広瀬陸斗(57′-MF11:武藤嘉紀)
曺貴裁コーチ(京都)
「いろんな思いが込み上げてきました。
優勝させてあげられなくて申し訳なかったなと思いますし、きょう勝ったからからこそ悔しい気持ちが一気に出てきました。
最後の試合で、いつもやってきたように魂を込めてプレイしてくれた選手たちに感謝したいと思います。
(どんな1年だったか?)
うれしかったことはほとんど覚えてなくて、悔しかったことがいま脳裏によぎりました。
ただ、こういう出来のプレイができる選手たちは、間違いなく誇りに思います。
来年もここで仕事をさせてもらいますけれど、選手たちの成長に追い越されないように、自分自身謙虚に向かっていかないといけないと思っています。
選手・スタッフ、ここにいるサポーターの皆さん、サンガを応援するすべての人に感謝します」
30年分の「ありがとう」
996年にJリーグに加盟して以来、30年目にしてクラブ史上最高位となる3位。
2002年の5位を超えて、クラブは「歴史」をつくった。
試合後のセレモニー。
監督からの第一声は「悔しい」だった。
そして話すうちに言葉を詰まらせ、最後は
「今度はうれし涙に変えて、京都中を熱狂させましょう!」
と大きな声で締めた。
例年は選手をイジったり会場を笑わせることも多かったが、今季はさすがに感傷的だった。
続いてマイクを持った主将・福岡。
年齢には似つかわしくない冷静な語り口(大人になったね……)で、
「一番悔しいシーズンになった」
と振り返った。
試合後の選手たちのコメントを読むと、チームとして「優勝」を本気で狙っていたことがよくわかった。
観客席で「2025年たのしかった」というメッセージを掲げている人がいて、我が意を得たりの気持ちになった。
いま、SNSを中心に、自分たちの周りはネガティヴなものでに溢れている。
「怒り」や「誹り(そしり)」の言葉ばかりが、渦のように広がっていく。
そうした発信をする人の背後には何があるのだろう。
嫉妬、羞恥、無知、無力——そのひとつひとつに向き合うのが怖いからだろうか。
そうした中で、全力で身体を張って走り続ける京都のサッカーは、多くの人を惹きつけるものがあった。
さらに今季は「結果」がついてきた。
ときには、不出来な内容でも勝つことができた試合もあった。
チームが強くなった、という証左だろう。
2万人を超える観客がサンガスタジアムに集まるようになった。
長い間、京都サンガを見てきた自分にとっても、信じられない光景だ。
シーズン3位という最終順位も、望外の結果と言える。
J1に上がって1年目、本当に強いと思った横浜FM、広島、川崎よりも上の順位なのだから。
時代は移り変わる。
もちろん、自分たちも好調が続くかどうかわからない。
ただ、もう少しは夢を見続けていたい。
このチームが、今季以上に躍動することを、心から期待している。
2026年、夢の続きへ——。