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中山正和「[新装版]運のいい人、悪い人」(**)
- 2010-02-23 (火)
- 書籍一般
■[新装版]運のいい人、悪い人![[新装版]運のいい人、悪い人](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41FUa93R6YL.jpg)
「NM法」考案者による書籍の復刊です。
すんげぇ大ざっぱにまとめると、
●運とは50%が偶然、50%が自己責任で決まる
●自己責任とはカンがいいか、悪いか。
カンがよくなれば、判断力もよくなって、結果的に「運がいい」状況になる
●カンをよくするためには、「イメージ記憶」+「くよくよしない」こと
●くよくよしないためには、お釈迦様が言うように「欲を捨てる」こと
みたいな流れで、結論としては
「運を求めるならば運を求めてはならぬ」
という禅問答みたいな教訓に落ち着くのがおもしろかった。
あと、ミンコフスキーの時空モデルを援用しつつ、
「今起きていることは時間の流れに押し流されるから、
『時間は過去から未来へ流れているのではなく、未来から過去へ流れているのだ』」
っていう”決め打ち”もなかなか。
読めばすぐさま運が良くなる!っていう本ではないですが、科学者の仏教論的な話に興味があればどうぞ。
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角川春樹・石丸元章「生涯不良」(***)
- 2010-02-09 (火)
- 書籍一般
角川春樹・石丸元章「生涯不良」(***)
■生涯不良
出版社会長、映画プロデューサー・監督、俳人。
コカイン密輸で4年の実刑判決を受け、刑務所生活を経験した男。
破天荒な人生で知られる角川春樹!
彼の弟子を自認する石丸元章が
「角川春樹の人間性を知るには、その精神世界を知るしかない」
と、師匠に問いかけていく。
そんな”師弟問答集”である。
俺が東京大地震を止めた!
鬼が見える!
旧来の俳句は「盆栽遊び」!
ブッダやキリストは本物ではない!
などなど、刺激的なフレーズが続出しまくり。
読んでいてドーパミン出まくりな内容なのだけど、取りいそぎエッセンスかなと思ったのは
「”宇宙の中心”と呼ぶべき存在があり、そのエネルギーと人間のいのちは繋がっている。
その意識の人間の意識は繋がっている」
という宇宙認識論。
でもって、そうした意識をもちながら、
「人間は生を受けたのは、遊ぶため。だから、遊べ。生涯不良でいろ」
と、熱くメッセージが発せられるのだ。
春樹氏の超ド級発言を、あなたが信じるかどうかはさておき。
常人とは思えない”変人”っぷりと、弟子・石丸氏の心酔っぷりは、読んでいて気持ちがいいものだった。
★戒律ってのはね、よく考えてごらん。
全部、人間を縛るためにあるだろう。
しかし人間が輪廻転生してこの世に生まれたきたのは、実は修行して魂を高めるためではないんだな。
「そう言っているのは、宗教の嘘である」
と、俺の啓示がはっきり断言したからね。
「ちがう」と。
俺に限らず
「すべての人間がこの時代、この地球に人間という形を持って現れたのは、単に遊ぶためである」
と、そういう啓示を俺は受けたんだ。
人は、何からも縛られる必要はない。
すべてにおいて自由である。
それが俺の言う「不良性」なんだな。
人間の脳がすなわち宇宙であるという俺の考えは——人間という存在は、何からも束縛されない自由な存在である、という断言でもあるんだ。281p
★……「使命感」だとか「倫理観」「国家感」——そんなもので自分自身を縛りつけてしまう必要は何もない。
自分がしたいと思えば、なんだってすればいい。
社会に尽くしたいと感じれば、そうすればいい。
なぜならそれが、自分自身が選んだ「遊び」だからだ。
そしてそれが遊びである限りは、どんなに過酷なことでも、必ずやりとげるものなんだよな。
反対にそれが善行でも、「使命感」や「義務感」や「責任感」に拘束されて、囚われた心で何かを行うのは、まちがっている。
……自分を拘束する「善」とされる何かに縛られたほうが、人は生きるのが楽なんだ。289p
※参考
■角川春樹さん – PRESIDENT – プレジデント
刑務所を出てから間もなく、俺は脳を開くことに成功した。ヒンズー教の神であるブラフマーは、危険だからといって、人間の脳を数%しか働かないように結束したという。俺は、ある儀式を通じて、ぶっ倒れながらも、その封印を解いたのだ。
ちょ、ヒンズー教の神、超えた。
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春日太一「天才 勝新太郎」(***)
- 2010-02-07 (日)
- 書籍一般
■天才 勝新太郎 (文春新書)
故勝新太郎——「パンツにコカイン」——ダブルスーツを着てひげをはやしたかっこいい人。
同時代を生きてないワタクシにとっては、そんなイメージが大きい。
でも、それはほんの些細な一面に過ぎないわけで。
戦後映画界における伝説的人物。
豪快でかつ繊細なアーティスト。
黒澤明とけんかした男。
…などなど、多彩な”顔”がある。
というわけで、本書はそんな”勝新”について語られた書籍である。
主演のみならず、演出や脚本、音楽にまで携わったという「座頭市」(←キューバのカストロ前議長も大ファン)のエピソードを中心に、彼の人生を駆け足でたどっている。
たとえば、こんな記述。
★(座頭市に登場する女性キャラクターについて)彼女たちは、どんな状況にあっても気高いプライドで自らを律し、たくましい。
その一方で、少女の無垢な精神を奥底に抱き、いつもけなげな想いを抱く。
こうした女性たちへの勝、そして座頭市のまなざしはいつも優しく、女たちも皆、性根は温かい。
そのため、女性に悪役はひとりもいない。
勝新太郎にかんしては、そのほかにもB’zファンだったとか、ヌード写真集のカメラマンをしたとか、まだまだ話題は多い。
■【楽天市場】【初版 帯付】 三浦綺音 写真集 裸舞 Love 勝新太郎 【中古】:スタジオアクシス
山城新伍の本が、勝新太郎&勝の実兄・若山富三郎について書いた以下の本もおもしろい。
若山はファミコン時代の「スーパーマリオブラザーズ」にドはまりして周りを呆れさせてた…らしい。
■山城新伍「おこりんぼさびしんぼ」(***) – Sex & Books & Football
たけし版「座頭市」について書かれたこちらの文章では、”勝新”が映画、ドラマ制作に多額の金を使ったからではなく、飲食業に手を出したから経営が傾いた…といった話も。
■@the bazaar-Express
けれど真田によれば、それでも勝が使った金はそれほどでもなかったという。
「勝は人に勧められて銀座に二軒水商売の店を出したんです。これがジャブジャブ金がかかりました。勝プロの従業員の給料が五〇〇万円の時にクラブのホステスの給料は二〇〇〇万円くらいかかりました。これは別会社を作って経営に当たりましたが、勝プロが手形の裏書きをして保証をしていましたから、同じ事だったんです」
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リチャード・ワイズマン「その科学が成功を決める」(****)
- 2010-01-26 (火)
- 書籍一般
■その科学が成功を決める
■成功法則を科学的に検証する
「自分がこうなりたいという姿を強くイメージせよ。やがて、実現されるだろう」。
というのは自己啓発、能力開発について書かれた本なら必ず記されている「成功法則」だ。
この法則の発見者は、ナポレオン・ヒル(1883〜1970年)
莫大な富を得た “鉄鋼王” カーネギーから
「20年間500名以上の成功者の研究をして、成功哲学を体系化してくれ」
と頼まれ、発見したものだった(ウィキペディアより)。
しかし、本書で紹介されている最新の心理学実験によれば、
成功をイメージする方法は目標達成の助けにはならない
というのだ。
な、なんだってー!!
たとえば、カリフォルニア大学の実験結果。
学生の集団Aには、テストでいい点数をとった自分を鮮明にイメージしてもらう。
一方、集団Bには、とくになにも想像してもらわなかった。
で、テストを受けてもらう。
結果は…効果がなかった。
いや、それはイメージの力がよわかったんだよ!
な〜んて反論する人もいるでしょうが。
とはいえ、こういうことも言えるのではなかろうか。
「ナポレオン・ヒルの言ってることが正しいぜ!」
って言ってる人は、世の中で成功している人たちである。
本やメディアで紹介される「体験談」は、えてして成功者のもの。
逆に、成功をイメージしまくったのに失敗しちゃった…っていう話は、それ自体メディアで取り上げられることは少ない。
つまりは、「成功法則が正しいかどうかの、反証が紹介されることは少ない」ということ。
本書の作者・ワイズマンは、もっとバッサリとした言い方をしている。
「完璧な世界を夢見ても、気分はよくなるだろうが、夢を現実に変える力にはならない」
それよりは、
「計画を立て、先延ばしの癖を克服し、将来像のプラス面マイナス面の両方を考えた方が、実現には役立つ」
と。
うーん、そりゃそうかもしらんが、たいへんだな。
それよりは、努力せずドリーミングだけでメイクドリームのほうが楽だし…。
■
つって、成功法則の話が長くなりましたが、この本は
「女が冷たくすると、男は追いかけてくる」
「みんなで考えると、いいアイデアが出てくる」
「面接の面接官は、能力や熱意で採用を決める」
などの、常識のように思われる事実が
実は心理学的には根拠がない!
ってことを、これでもかと暴いていく。
そして、「心理学の裏付けがある自己啓発方法」が紹介されていくのだ。
もちろん、その裏付けとなる心理学実験がどれほど有効かは各文献に当たらないといけないわけで。
記述全部が信じられるかどうかは確かではないんだけど、オモローな結果揃いであることもまた確か。
知的好奇心くすぐる本でした。
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「オーガニック革命」高城剛(***)
- 2010-01-24 (日)
- 書籍一般
■オーガニック革命 (集英社新書 526B)
ハイバーメディアクリエイター(HMC)の最新著作です。
いまロンドンを中心い広がっている「オーガニック志向」。
ファーマーズ・マーケットが定期的に開かれたり。
カフェ「デイルズフォード・オーガニック(Daylesford Organic Cafe)」が行列のできる人気となっていたり。
はたして、なぜイギリスでオーガニックなのか?
その背景として本書で挙げられるのが、
永久に市場を拡大しつづけなければならない「20世紀的な資本主義」からの決別
というキーワード。
世界不況で、経済・金融イケイケ時代が終わり、その代わりに台頭したのが、
「エコ志向」「オーガニック志向」
だと言うのだ。
そして、ロンドンに住んでいたHMCはこのオーガニック文化にすっかり影響され、今では
●マクロビオティックの食事
●バルセロナの自宅でトマトを栽培
●沖縄で発電装置を作成
などをしているとか。
昔のスニーカー買いまくり、パーティ出まくりの日々とは一変したと述懐している。
そのわりに、妻・エリカさまはあんまりオーガニックな雰囲気はないけどね…。
つーわけで、読後感としてはデジタル世界に生きていたHMCがどっぷり自然に帰っているのがおもしろかった。
そういえば、アメリカのデジタル産業従事者がグリーンビジネスに転身したりする例はよく聞くから、
デジタルどっぷり生活の反動としての、自然への回帰
っていう流れは、これからもありそうな気がするな。
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