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リチャード・ワイズマン「その科学が成功を決める」(****)


その科学が成功を決める
その科学が成功を決める


■成功法則を科学的に検証する
「自分がこうなりたいという姿を強くイメージせよ。やがて、実現されるだろう」。
というのは自己啓発、能力開発について書かれた本なら必ず記されている「成功法則」だ。
この法則の発見者は、ナポレオン・ヒル(1883〜1970年)
莫大な富を得た “鉄鋼王” カーネギーから
「20年間500名以上の成功者の研究をして、成功哲学を体系化してくれ」
と頼まれ、発見したものだった(ウィキペディアより)。

しかし、本書で紹介されている最新の心理学実験によれば、
成功をイメージする方法は目標達成の助けにはならない
というのだ。
な、なんだってー!!

たとえば、カリフォルニア大学の実験結果。
学生の集団Aには、テストでいい点数をとった自分を鮮明にイメージしてもらう。
一方、集団Bには、とくになにも想像してもらわなかった。
で、テストを受けてもらう。
結果は…効果がなかった。

いや、それはイメージの力がよわかったんだよ!
な〜んて反論する人もいるでしょうが。
とはいえ、こういうことも言えるのではなかろうか。
「ナポレオン・ヒルの言ってることが正しいぜ!」
って言ってる人は、世の中で成功している人たちである。
本やメディアで紹介される「体験談」は、えてして成功者のもの。
逆に、成功をイメージしまくったのに失敗しちゃった…っていう話は、それ自体メディアで取り上げられることは少ない。
つまりは、「成功法則が正しいかどうかの、反証が紹介されることは少ない」ということ。

本書の作者・ワイズマンは、もっとバッサリとした言い方をしている。
「完璧な世界を夢見ても、気分はよくなるだろうが、夢を現実に変える力にはならない」
それよりは、
「計画を立て、先延ばしの癖を克服し、将来像のプラス面マイナス面の両方を考えた方が、実現には役立つ」
と。
うーん、そりゃそうかもしらんが、たいへんだな。
それよりは、努力せずドリーミングだけでメイクドリームのほうが楽だし…。



つって、成功法則の話が長くなりましたが、この本は
「女が冷たくすると、男は追いかけてくる」
「みんなで考えると、いいアイデアが出てくる」
「面接の面接官は、能力や熱意で採用を決める」
などの、常識のように思われる事実が
実は心理学的には根拠がない!
ってことを、これでもかと暴いていく。
そして、「心理学の裏付けがある自己啓発方法」が紹介されていくのだ。



もちろん、その裏付けとなる心理学実験がどれほど有効かは各文献に当たらないといけないわけで。
記述全部が信じられるかどうかは確かではないんだけど、オモローな結果揃いであることもまた確か。
知的好奇心くすぐる本でした。

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