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2009年6月15日のアーカイブ
永田洋光「宿澤広朗 勝つことのみが善である―全戦全勝の哲学」(***)
- 2009 年 6 月 15 日 11:00 PM
- 書籍一般
■宿澤広朗 勝つことのみが善である―全戦全勝の哲学 (文春文庫)
◇内容(「BOOK」データベースより)
学生時代は2年連続日本一を経験。日本代表監督として、スコットランドから大金星、またW杯では初勝利を挙げる一方で、世界と渡り合い、重役に登りつめたメガバンク屈指の凄腕バンカー。ラグビーも仕事も超一流。2006年、惜しくも急逝した男の「全戦全勝の哲学」に迫る。ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞作。
スポーツ界とビジネス界と——
ラグビーはあまり真剣に見たことないし、本書の取材対象であるところの宿澤広朗についてもあまりよく知らなかった。
しかし、スポーツ界とビジネス界を股に掛けた、こんなグレートな人間だったとは!
「逆命利君」(佐高信著)の主人公である、住友商事の商社マン・鈴木朗夫のキャラクターに通じるものを感じた。
将来を嘱望されながら、急逝するところも…。
さて。
本のタイトルである「勝つことのみが善である」は、ラグビーにおける宿澤の姿勢であり、そして同時にビジネスにおける姿勢でもある。
★……「世界」には、「これ以上やれることはない」ぐらい努力したうえに、運の力が働いても、勝てない相手がいる。
しかし、だからといって、勝つための努力を放棄してしまえば、自分の名誉を保てるような戦いとはならず、恥をさらけ出すような惨敗を招きかねない。
最後まで真剣に勝利を模索することは、勝負を諦めて安易な玉砕に走ることの対極にある。
だからこそ、「勝つことのみが善」なのである。180p
バンカーとして、ラグビー仕込みのリーダーシップを発揮。
監督や強化委員との二足のわらじを履きながら、住友銀行内の”出世街道”を突っ走っていった。
彼が拝命した数々の人事異動について、元上司らがその「裏側」「意図」を語る部分も興味深い。
優秀な人材こそ、いろんな場所で学ぶ機会を与えられるのだ。
★声を荒げて尻を叩き、ノルマ達成を強要するのではなく、みずから足を運んで情報を集め、それを今度は若手に与えてチャレンジさせる。
批判や提言にも丁寧に耳を傾ける。
これは行員たちにとって、新鮮なショックだった。171p
★「”検討します””持ち帰って相談します”じゃダメなんだ。
それじゃ従来の銀行じゃないか」273p
しかし、2006年6月17日。
大阪での単身赴任で趣味となった登山を最中に心筋梗塞を起こして、急逝。
享年55歳だった。
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