- 2007 年 5 月 27 日 11:00 PM
- 書籍小説
■正義のミカタ―I’m a loser
# 単行本: 413ページ
# 出版社: 双葉社 (2007/05)
# ISBN-10: 4575235814
# ISBN-13: 978-4575235814
# 内容(「MARC」データベースより): いじめられっ子の亮太は自分を変えようと「正義の味方研究部」に入部する。果たして亮太は変われるのか。いじめ、リストラ、格差。こんな社会で生きていかなきゃならない、将来が少し不安なあなたに贈る、書き下ろし青春小説。
前著「真夜中の五分前」が出たのが2004年10月だから、約3年ぶりの本多孝好の新刊だ!
筆者の今まで書いてきたものを、すんごくいい加減に言い切っちゃうなら
「村上春樹の手触りがあるミステリ」
だろうか。
主人公は、厭世的で、「やれやれ」とひとりごちちゃいそうな男。
「たとえるならば〜のような」という文体。
全体に流れる、スローで気だるくセンチメンタルな雰囲気。
でも、今作は「がらっ」と変えてきたのだ!
まず、主人公は「元いじめられっ子」。
そして、どこか「バカ正直」。
人物造形からして、まったく違う。
んで、童貞だし(ま、それはいいか)。
ストーリーも、なんてったって「正義の味方研究部」が舞台なんだもん。
その「正義の味方研究部」とは、大学内で悪いことをしてる奴らを懲らしめる、という組織。
荒唐無稽感がでしょ?
最初は、青春男子コメディ小説かと思った。
なんですが!
さすが、本多孝好。
ひと筋縄ではいかなかった。
「正義の味方研究部」が、悪を退治する。
だが、しかし。
いったい何が正義で、何が悪なのか。
そう考えさせることが発生する(物語の後半ですが)。
この時点で、「単純明快な青春男子コメディ小説」という第一印象は瓦解する。
ちょっと冗長過ぎるような気もするが、笑えて、考えさせられて、感動させられる。
いろいろ味わえるページ数だからと、前向きな見方ができるだけの内容だと思った。
★「わかってないよ」と亘先輩は言った。「こんな世界の中で、弱虫で、貧乏で、頭も要領もかっこも悪くて、いつも人に利用されて、踏み台にされながら、それでも、それを肯定しつづけなきゃいけないんだ。誰も助けてくれない。そもそもそれは間違ってすらいない。仕方のないことなんだ。そう認めながら生きていくなんて、俺にはとうていできない」
「僕はできます」と僕は言った。380p
※過去ログ
■Sex & Books & Football – 本多孝好「真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A/side-B」(*****)
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- 古い: ものごとをシンプルに考える
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