- 2006 年 1 月 27 日 1:55 AM
- 書籍小説
■負け犬
◇出版社: 講談社 ; ISBN: 4062750473 ; (2005/04)
生き急ぎ、駆け抜けてきた。
そんなふうに人生を振り返ったとき、
確かめずにいられない「過去」が浮かび上がる。
死んだ友や女、振り切るように捨ててきた故郷。
胸に残る思い出を頼りに、再び訪ねゆく先は……。(志水辰夫公式HPより)
志水辰夫は冬や雪が似合う作家だなと思う。
それと、さびれた街も。
寂寥たる風景が印象的なのだ。
人生の「負け犬」たちを描いたこの短編集でもそう。
「ダチ」は、老婆が住むあばらやを中心にストーリーが進む。
「はたはた」では、うらびれた街のスナック。
「雪舞い」では、雪が降る元炭坑の街だ。
そんな場所場所で、主人公たちは過去の「しがらみ」と対面する。
彼らのこころに浮かび上がる気持ちとはなにか。
かわいたトーンのなかであふれる情感。
しんみり、いい話ぞろいです。
★外が暗くなってきた。暴風雨を予感させる音が山を揺るがせていた。舞い降りてきた風が窓をがたがた鳴らした。すきま風が吹き込んでくる。炎がゆらめき、その影を壁に映しだした。絵のない影絵。ひとり芝居。黒い炎。情炎。短くも長くもない一生。走馬灯が音を立てて回っている。(310P)
志水辰夫公式HP元旦の日記に、新刊予定キタコレ。
年の初めだから、年頭の誓いをひとつ。
今年は長編を2冊出します。といっても昨年の予定がずれ込んだだけのことだが、まあ今年は何とか約束が果たせるでしょう。いずれも書き下ろしです。
そういえば、作者唯一?のエッセイ集がまだ入手できるようなので付記しておきます。
■道草ばかりしてきた
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