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古川日出男「LOVE」(***)


LOVE
LOVE

出版社: 祥伝社 ; ISBN: 4396632533 ; (2005/09)

相変わらずの古川日出男、ワケがわかんなくて面白い。

高所が好きなギタリスト。
ネコの生息を調べる小学生。
さすらいのコック。
…ほか、尋常じゃない登場人物がドカドカ登場して、彼らにまつわるストーリーが交錯するように綴られていきます。
著者本人はあとがきの中で「巨大な短編」と称してますが、ショートショートの集積ともいえると思う。

4章にわかれていますが、特に第1章の「ハート/ニーツ」は”交錯度”が高くてクラクラしてくる。
暴論ですが、まだ分かりやすい第2章「ブルー/ブルース」から読みはじめたほうがいいんじゃないかなぁ、とも思ったり。

いくつか、気になった文章。

★あたしたちは全員同じだ。
あたしたちなんて全員、ただのそのへんのやつだ。でも、あたしたちは全員、違うのかもしれない。
もしかすると。
だって、あたしは孤立している。20p

★そうした覚醒を、吉村キシは身体言語で受け止めている。56p

★丹下健次朗はブルー処刑人だ。あらゆる鬱々たるものを殺さなければならない。139p

★単純に語っているつもりだけど、難しいかもしれない。僕って修辞的かい? じゃあ助走からいこう。231p


あと、個人的には目黒・五反田と知ってる街が舞台なので、そこは楽しめました、すごく。

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