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2005年7月21日のアーカイブ

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笑福亭鶴瓶の「25時間テレビ」を支持する。

鶴瓶が来る。
鶴瓶が帰ってくる。
酒鬼薔薇聖斗のことばを借りるなら、「さぁ鶴瓶のはじまりです」といってもいいだろう。
「スクールキラーの酒鬼薔薇」ならぬ「生放送殺しの笑福亭鶴瓶」。
彼が、この土曜日から日曜日にかけて放送されるフジ系「25時間テレビ」(ことしから2時間減った!)の総合司会を務めるのである。

鶴瓶とこの番組との因縁は深い。
1988年――生放送中うたた寝(タモリと総合司会をした年)。
1997年――生放送中ケツ露出。
2002年――生放送中マジ泥酔。
2003年――生放送中チンコ露出。

ケツまでは許されるが、チンコは許されない、断じて。
放送コード違反である。
わいせつ物陳列罪である。
なにより下品である。

さらに、この公共の電波を使ってのチンコ出し。
あろうことか再犯なのだ。
若きころ、テレビ東京の番組でスタッフに怒って生放送中にズボンを脱いだという。
まさに「この男、凶暴につき」。
「マル暴」がマーク、ならぬ、「マル禁」がマークされる荒々しい男なのだ。

しかしだ。
テレビでもCMでもそして落語家として舞台でも、笑福亭鶴瓶は変わらず活躍している。
2度もチンコ出してるのに。
あの目がなくなっていまうような微笑みの表情。
どんな番組でもイジられる懐の深さ、脇の甘さ。
考えるにそれらが、人の気を許してしまうんだろう。

さて、昨日放送された「今週末は25時間テレビ事件の予感!?予習SP」を見た。
総合司会に就くにあたって、鶴瓶が関係者100人に署名をもらうという、「みそぎ行脚」を追った内容であった。
しかし、その道中。
明石家さんまには、額に印鑑を押される。
内村光良には、真剣に拒否される。
タモリには、大丈夫なのかと本気で心配される。
めちゃイケメンバーからは、
 「チンコ出されて、後輩として迷惑」
 「お笑いBIG3に入ってないのに司会?」
 「思ってるほど、評価されてないですよ」
と次々に叩かれる(ついに鶴瓶、恒例の逆切れ!)。
もちろん、鶴瓶の広大な懐を知ってのうえの「芸」ではあるが。
その後も、鶴瓶はスーツ姿で恐縮しながら、フジ社員から掃除のオバサンにまで、頭を下げて署名を集めていた。

そして、番組が終わった。
俺はこう思った。
「舞台は整ったぞ」と。
「さぁ鶴瓶のはじまりです」だと。

既報のとおり、鶴瓶は「25時間テレビ」での
 「飲まない」
 「脱がない」
 「寝ない」
 「怒らない」
 「1つでも多くの企画を実現する」
を記者会見で誓っている。
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なにもかもが「期待」に満ちている。
グチュグチュすぎるほど準備OKだ。
事前番組も、この「公約」も壮大な伏線だ。
そうだ。
そうとしか考えられない。

鶴瓶は脱ぐだろう。
下半身をさらすだろう。
チンコは画面には映らないかもしれないが、何かやってくれるだろう。
それでこそ、笑福亭鶴瓶。
俺が、唯一「師匠」と崇める存在であるからだ。

やるなら、深夜だ。
週末の夜、俺はブラウン管を凝視する。
そして、念のため「25時間テレビ」をすべてHDレコーダで録画する。

鶴瓶は脱ぐ。
これは、予言である。

打海文三「兇眼 EVIL EYE」(*****)

兇眼
兇眼

出版社: 徳間書店 ; ISBN: 4198922527 ; (2005/06)

1996年の作品(現在店頭在庫のみ)がやっとこさ文庫化。
って、すげぇや!!!!
デビュー作の「灰姫 鏡の国のスパイ」と最新刊の「ぼくが愛したゴウスト」は未読なんですが、それを除いて俺的打海ベスト。
んで、ことし読んだ小説でベスト。

ストーリーをカンタンにご紹介しましょ。

――リバーサイドの高層マンションでルポライターの洞口が殺された。
死体発見者は同じマンションに住む作家・夏子。
彼女は、マンションの警備員で暗い過去をもつ男性・武井を巻き込んで、殺人の真相に迫ろうとする。
手がかりは、洞口が死の直前まで調べていた宗教団体の存在。
その団体は数年前に教祖と信者が集団自殺し、そして、残された信者の子供たちが姿を消していたのだった。
殺された洞口と、姿を消した子供たち、その裏には隠されているものは何か?
そして、事件を調べるうち没頭していく武井の心の中にあるものは?


とにかく、打海作品に頻出するところの「大人な子供」が大いに味わえるのがうれしい。
子供が子供なりに人生経験を積んで、大人が対等な会話をし、それが決まっている。

また、武井という男の「過去」がまたこのサクシャじゃないと書けねーだろと思うエピソードでまたイイ。
周りをとりまく人間もキャラ立ちしてて、愛しい。
馳星周が「私にはこんな人間は書けない」と打海作品を評して言っていたが、この味わいは確かに他では楽しめない。
「純文学ミステリ」とでもいいますか。

そして、ラストはどこか映画的。
小説にしては「安っぽい」という批判なら甘んじて受けよう、って俺が受けても意味ないが…。
「そうだよ、そうこなくっちゃなぁ!」とうなづいてしまったのだった。

打海文三で何を読めばいいですか?――と問われるなら、とりあえずコレ!
文庫だし、分量も適度だしね。

そーいや、ネタバレになでくわしくは書けないけど、天童荒太のベストセラー「永遠の仔」と似た雰囲気も感じた。
「兇眼 EVIL EYE」に出てくる子供たちを主人公にして、アレをアレしてあーしてこーしていけば「永遠の仔」って感じ。
「兇眼 EVIL EYE」が96年刊、「永遠の仔」が99年刊だから、歴史を3年先取ってた!?
永遠の仔〈上〉
永遠の仔〈上〉


抜書き。

★その清流を耳川という。p.99

★「傷つけるって、愛することと同義なのよ」/「ばかげたロジックだ。愛と名づければなんでも説明がつくことになる」p.119

★引き返し不能地点にきちゃったわけだから、まず小休止、前途多難な道をゆくのはそれがおわってからでしょ? p.151

★……侮蔑と愛しさのあいなかばする双眸(そうぼう)が、彼の額の裏で一瞬かっと見ひらいて消えた。p.211

★「おまえ、ブスに生まれてきたのに、えらいよな、尊敬してる」p.326

★それでも人生にイエスと言うには、待ってくれる人の存在が、心のささえになるといいます。……p.364



※過去ログ
親本の発売順に。
■「灰姫 鏡の国のスパイ」(未読)
Sex & Books & Football – 打海文三「時には懺悔を」(***)
■「されど修羅ゆく君は」(coming soon…)
Sex & Books & Football – 打海文三「兇眼 EVIL EYE」(*****)
Sex & Books & Football – 打海文三「苦い娘」(****)
Sex & Books & Football – 打海文三「そこに薔薇があった」(***)
Sex & Books & Football – 打海文三「ロビンソンの家」(*****)
Sex & Books & Football – 打海文三「ハルビン・カフェ」(****)
■「愛と悔恨のカーニバル」(coming soon…?)
Sex & Books & Football – 打海文三「裸者と裸者(上)・(下)」(****)
Sex & Books & Football – 打海文三「一九七二年のレイニー・ラウ」(****)

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